どうも、ポケモン博士です。3 (ページ11)

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110話ページ11

バトルに勝利した後のサトシは少し様子がおかしかった。

ピカチュウの尻尾に負った傷を治すためにポケモンセンターに向かおうとするのだが、その間でもちょっと様子がおかしい。

まるで誰かに呼ばれてまっすぐ向かっているような。

｢サトシがおかしい…どう思いますか師匠？｣

『クチバシティの海綺麗だなー』

｢師匠!?｣

話は聞こえてるから安心してくれ

私が思うに、多分サトシにしか感じられない不思議なパワーに惹かれてるんだと思う。

子供ってそういうところあるから

後はポケモンに引き寄せられてる可能性もあるから私もしっかりしないとね

『ほら見えてきたよ…大きなポケモンセンター』

クチバシティの中でも1番大きなポケモンセンタークチバ中央所

サトシはすぐにピカチュウを預けて治療の様子を見ていた。

……かと思えば急に何かを感じとってふらふらと何処へ行ってしまった。

『本当に不思議な少年だな…』

彼から目を離さなかったのは私だけだったのですぐに追いかけると、ある部屋に入ってぼーっと何かを見つめていた。

それはコードに繋がれたポケモンの卵

何が産まれてくるのか、どんな経緯でここに保管されているのかは分からないけど不思議な感覚がする。

『サトシくん…？』

無言でずっと卵を見ていた

その内にゴウとピカチュウを治療していたジョーイさんが追いかけてきて、この卵について教えてくれた。

育て屋から託された卵らしいが全く孵らないそうだ。

｢以前にA博士に連絡をして見てもらったことがありますよね？｣

そういえば以前にシンオウ地方で見つかって未だに孵らない卵があると連絡が来て私も見に行ったっけか？

『あの時の卵がまだ…もう随分と時間が経っていたからてっきり孵っているかと思いました。』

そんな話をしてる中、サトシは卵に触れてその温もりを感じていた。

この卵…もしかしてあの子か？

『ジョーイさん、よろしければサトシくんにこの子を預けてみては？』

｢いいわねそれ…！

お願いサトシくん、この卵の面倒を見てあげて｣

ジョーイさんのお願いにサトシはすぐに頷いた

彼は何度かポケモンの卵を孵化したことがあるから大丈夫だろう

とは言っても卵を預かることは命を預かること、責任は重大だぞ。