【DQB2】笑わないビルダー5 (ページ7)

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次の日、私はぐちゃぐちゃになった部屋を片付けた。

なんでこんなことをしたのか自分でも理解出来なくなって

ようやく整理整頓が終わった頃には昼になっていて、私はベイクドポテトを片手に地下牢に向かった。

『やあリック！』

ジメジメとした雰囲気に似合わない明るい声で話しかけると、そこには驚いた顔をしたシルバーデビルがいた。

リ｢A…なのかい？｣

どうやら私の変わりように驚きが隠せないらしい

私は彼の体に鎖が巻き付かれていることに驚きを隠せないよ

『どうやら私の中の何かが壊れてさ〜いつもの顔が出来なくなっちゃたのよ』

これいる？とベイクドポテトを差し出しながら説明していると首を横に振られた。

近くにあった椅子に座りながらポテトを食べていると、リックは私になんでここに来たと聞いてきた。

『なんでって…聞きたいことがあったから

どうしてリックは魔物になってまでハーゴン軍の仲間になることを求めたの？』

王様からは現状は聞いたけど、リックの事情までは聞けなかった。

リ｢…教団の教えは絶対…その教えは自分を捨てても守るべきもの

僕に信念を与えてくれた絶対のもの｣

『へぇ〜じゃあリックはアネッサよりも信念を貫こうとした頑固者ってことだったんだ』

ポテトを平らげて包み紙をくしゃくしゃにしながらそう言った私をリックは睨みつけてきた。

なんだよ…私が真剣に聞いてやったというのに睨んでこないで欲しいな

そういえばリックはこの先の未来を知ってるんだったな…それも話しておかないと

『じゃあリックはさ、どうやってこの世界が滅びることを知ったの？』

するとリックは口をもごもごとさせた

余程答えるのが嫌なのだろうな

『まあ大方、ハーゴン軍に潜入調査をした時にあくましんかん辺りの話を偶然聞いてしまったんでしょ？』

驚いたリックはすぐに王様にそれを報告した…だが王様は何も答えてくれなかった。

それで自分が信じるべきものもわからなくて、貫いてきた信念だけが生きる糧となったのか。

『…私はこの島に来る前からこの世界の真実を知ってた。』

リ｢えっ…？｣

私はこの島に来る前に監獄島で出会ったモンばあから聞いた話をした。

この世界はある目的を果たすためだけに作られた幻の世界であることを

崩壊することはこの島に来てから知ったけどね

私は地下牢から出る前に彼に言った。

『この世界は…終わらせないよ

だからリックもからっぽ島においで』