【DQB2】笑わないビルダー5 (ページ48)

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ゴースト族･幽霊族

それは人々を驚かせるイタズラ好きな魔物

それは私にとって最大の脅威と言える存在

ゴ｢ばぁっ！｣

『ひゅっ……。』

なぜ私は夜中に外に出てしまったのだろうと後悔してしまう。

隣にいる相棒の腕をぎゅっと掴んで思考を止めた私を守るように、後ろに下げて反対の手で武器を握ったシドーは、私に大丈夫だと言ってきた。

イタズラ好きなゴーストはシドーが追い払ってくれて、走って私たちの屋敷に戻ると乱れた息を整えるために深呼吸をした。

まったく…ピラミッドの頂上で月見酒をしたらこれである。

どうも私は運が悪いみたいだ

シ｢それにしても…ゴーストやゆうれいが苦手なんてAは貧弱だな。

そんなに怖いものじゃないだろ？｣

『貧弱…ハンマー振り下ろしてさくれつハンマーとか使ってる時点で貧弱では無いと思う。

ゴーストやゆうれいが怖いのは他の人も同じだよシドー…』

私は幼少期のトラウマによりゴーストやゆうれいが怖くて仕方が無いのだ。

それは昔…私が転生したと気づいた後の話だ。

私はA、5歳である。

今日も双子の弟のビルドと一緒にものづくりに励んでいた。

互いにものを作っては見せあって意見交換を繰り返して気づけば夜遅くになってるなんてしょっちゅうだった。

ビ｢あっ…母さんがご飯作って待ってるかも！｣

『えっ…ビルド待って…。』

突然椅子から立ち上がってビルダールームを出ていった弟は姉である私を置いて行った。

あんにゃろう片付けて行けよ…なんて思いながら片付ける私はお人好し過ぎる。

乱雑に広げられたレシピブック達を本棚にしまって、作る過程で出てきた木のカスやらを箒で掃いて1箇所に纏めているとピュウッ…と風が吹いた。

いつの間にか窓が開いていたのか…その時は軽く考えていたけど、よく考えてみれば私もビルドも窓を開けることは無い。

というか窓なんて重すぎて大人の力がないと開けられない。

一体誰が開けたんだ？