237 ページ37
手紙の送り主はさまよう旅人という名も知らぬ人物からだった。
手紙と地図といくつかのレシピが入った瓶から全てを取り出すのは難しかったけど頑張った。
「見知らぬ島に流れ着いて幾年月。我が命は尽きようとしている。
ええい!もう故郷のことは思うまい!
ただ…せめて故郷の風景をこの地にビルダーに伝えておきたい。
ビルダーよ!ワビサビ島で素材を集め、我がジパングの風景を再現してくれ!」
こんな内容の手紙を読んでると、隣で見ていたルルとヤス船長がジパングについて少し知ってるらしい。
そうか…ルルもヤス船長もドラクエ2の世界線の人だからジパングについても知ってるんだ。
『よし…このワビサビ島の地図はヤス船長にあげるから航路を見つけてきて
それまで私は作れそうなやつ作ってくる』
地図を渡してそれ以外のレシピと手紙を家に持ち帰ることにした。
場所は初めて私が作った掘っ建て小屋
まあ現在はリフォームして一軒家を作ったけどね。
4LDKの私達3人の実家とも言えるこの家にはほぼ毎日いろんな人がやってくる。
緑の開拓地からは野菜や果物以外に鶏の卵や羊の毛、赤の開拓地からは精錬したインゴットやらをくれるのだ。
だから私は代わりにビルダーとしての腕と知識を利用して島の生活水準を上げる努力をしているといわけだ。
おっと…話がそれたな
家に入ってまっすぐビルダールームに向かうと、部屋の中心にある大きなテーブルに手に入れたレシピを並べた。
こうやって見ると和風パックってこんなに沢山のレシピがあるのね…建材だけでなく料理のレシピもあるからワクワクが止まらない。
日本風景を作るのもいいし、日本食を作るのもいいよね
レシピをひとつずつ保管して出来上がったレシピブックを見ると達成感が生まれてカチコチに凝り固まった表情筋が動きそうである。
シ「随分楽しそうだな」
当たり前のように部屋に入って私の隣に立つ相棒の顔を見れば、和風のレシピの数々に目を輝かせていた。
少し待てば船長からワビサビ島についての連絡が来るだろうから、今は色んなレシピを試したくてうずうずしてる。
19人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かね(プロフ) - 更新楽しみです!!!!!!((o(´∀`)o))ワクワク (2021年5月5日 6時) (レス) id: 701aebc5e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:またたびはまた | 作成日時:2021年4月28日 13時