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ローレシア城で手に入れたゆうきのオーブ…それを持ち帰って私達は急いで城に戻っていた。
あくましんかんが持っていたこのオーブを奪おうとした時、奴は言ってた
__全軍を率いて来たのだろう…さぞ今の城は攻め易いだろう
つまり、今ムーンブルク城は襲撃されているのだ。
それに気づいた時には遅かった…そう兵士達は言っていた。
遠くに見える城に侵入している複数体のドラゴン…そして城は火の海に包まれていた。
リックは…これが狙いだったんだ
私は勇者の旗を掲げて振り回した
『まだ間に合う…王様達はまだ生きてることを信じてドラゴン達を撃退しよう…!』
私は誰よりも早く走った
残された最後の兵団…ドラゴン兵団の団長であるダースドラゴンは私が引き受けよう
皆には残りのドラゴンを倒して貰うとしよう
『いいよ…正々堂々と勝負しよう』
剣を握って走った私は正面から吐き出される火を避けてドラゴンの懐に潜った
右の前足、次に左の前足の腱を斬りバランスを崩すと、近くの武器庫から飛んできたであろう槍を複数本持った。
ここはゲームシステムなんて関係ない…例え飾りであってもこの武器は使えるんだ
それを理解してドラゴンの横腹に1本刺すと、次はこちらに顔を向けてきたドラゴンの片目にもう1本突き刺した。
ぎゃああああ!…と叫ぶドラゴンの鳴き声はあまりにもうるさくて鼓膜が破れそうだ
でも負けない
歯を食いしばって走って回り込むと次はもう片方の目に槍を突き刺した。
『これで視界は奪われた…!』
息も絶え絶えな状態でも私は走った
尻尾を振り回し、腱を斬られてもなおその前足を使って暴れるあたりやはりドラゴンは強い
私は挫けない…絶対にこのドラゴンを倒してやる
そしてアトラスにも勝ってみせる
今度はほのおのつるぎを握ってドラゴンの周りを駆け抜けながら体の至る所に剣の傷をつけた。
そしてしまいにはしっぽも切断し、後ろ足2本も動けなくさせるために斬った。
『これで終わりにしよう…』
斬られたしっぽを踏み台にしてドラゴンの背中に飛び乗ると、私は棘だらけの背中を駆け抜けて首を目指した。
まるで気分は巨人を狩る人類
高く跳んで重力に従って落ちていくと、それすらも力に変えて私は勢いよく剣を振るった。
太く硬い首を一刀両断して着地するとドラゴンは消えた
『はぁ…はぁ……もう…無理』
今更息を乱して仰向けに倒れた私はそのまま意識を手放した。
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かね(プロフ) - 更新楽しみです!!!!!!((o(´∀`)o))ワクワク (2021年5月5日 6時) (レス) id: 701aebc5e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:またたびはまた | 作成日時:2021年4月28日 13時