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その139 ページ44

(朱里side)

ゆーちゃん遅いな…

少し席を外すねと言ってその場を離れたあの子がいなくなってかれこれ30分


少しだけ心配になってくる


ゆーちゃんは頑張りすぎるところがある

この世界に転生してから、彼女の高い知能と元の体の持ち主の高い吸収力により高スペックな人間が出来上がってしまった。

でもその裏には想像も出来ないような努力を重ね続けてきたことを私は知ってる

だからこそ思ってしまうのだ


朱「私は…邪魔者なのかな……?」


胸が苦しくなってきた

ため息をついて下を向き、色々と考えてみた。

今まで私はゆーちゃんに対して何をしてきた?

散々迷惑をかけてしまった

ウザ絡みをしたかもしれない

無自覚にあの子が悲しむようなことをしてしまったかもしれない

次々と負の感情が心に溜まってきて苦しくなった


朱「はぁ…はぁ……ぐっ…!」


フラフラと立ち上がったと思えば急に足に力が入らなくなって膝をつき乱れたままの呼吸を続けた。


それも続かなくなって消えゆく意識の中私が見たものは紫色の塊だった。









(貴方side)

前と似た夢を見た

色んな人が笑ってる夢

その人たちを1人ずつ確認することは出来なかったけど楽しそうに笑っていたのは確認できた。


あれおかしいな…今ならこの人達を1人ずつ確認出来る気がする

あれが一年は組の良い子達で、こっちは二年生だ

そっちには三年生と四年生がいて…あんな所に五年生がいた。


あれ?これだけだっけ?


足りない…明らかに足りない

仙蔵は?文次郎は?

小平太は?長次は?

留三郎は?伊作は?


『……あーちゃんは?』


どこにいるの?

気づけば周りには誰もいない、私一人になってしまった。

嫌だ…なんで私が一人にならなきゃいけないんだ


その時私は答えを見つけてしまった


『もしかして…私が皆から離れることを願っていたから?』


今更そんな願いを叶えないでよ

両親を失って孤独感を感じてひとりぼっちは悲しいことだと知ってしまった私をひとりにしないでよ


せめてあの子だけでも


『あーちゃんのそばにいたいよ…』



そしてまた、私は意識を手放してしまった。

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抹茶って美味しよね(プロフ) - 初めから最後まで見ました!少しハラハラする所もあってとても面白かったです!最新頑張ってください!! (2020年8月23日 17時) (レス) id: d34543fc69 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:またたびはまた | 作成日時:2020年8月19日 8時

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