お客さんが8人 ページ10
乱太郎くんが連れてきたクラスメイトはどの子もいい子ばかりだ
絆もあるしこうやって笑顔を見せてくれる
それだけでこちらも幸せになれそうだ。
それにしても…だ
「…………。」
さっきからこちらを睨みつけてくる少年よ…そんな目で見ないでくれ恥ずかしくなってくるだろ!
だけどそんな感情を表に出すことなくじっとしていると突然彼が話しかけてきた
「あんた…天女なのか?」
その瞬間あんなに楽しそうに笑って話していた子達は静かになって怯えた顔をした。
何故そんなことを聞いてくるのだろうか
正直私にはそれはわからない…だけど辛い環境からこの優しい世界を知ってしまえばなにか裏があるのではないかと疑うのも無理はない
そういえば初めて乱太郎くんと会った時も私に天女かどうか聞いてきたな
ここは本当のことをしっかりと言ってしまおう
「えっと…君はきり丸くんだよね?
残念だけど私は天女ではない
先程も言った通りこの森で茶屋をやってる変わり者さ」
勝手に彼の手を取り優しく握って祈るように目を閉じた
皆なにをしているんだろうと見ており、乱太郎くんだけなんとなく察しがついたみたいだ。
すると……
「傷が…治ってる…!?」
綺麗になった肌を触り傷を治した張本人である私を睨んできたきり丸くん
周りの子達は化け物を見るような怯えた顔をしている子もいればきり丸くんと同じ表情をしている子もいる。
やはりこの力は普通では無いのだ
溜息をつきながら目を閉じ集中すると茶屋になにかが起こる
壁や床から木の枝が生えてきて、まるで彼らを捕らえようと伸びたのだ。
安心してほしい
私はただ一気に彼らの傷を治すだけだ
最初は縄のように自分達を捕らえた枝に怯えていたが、傷が治っていくことに気づくと一気に大人しくなった。
次第に治る傷に驚く者、痛みが無くなり喜んでいる者もいた。
「乱太郎くんからどこまで聞いてるかはわからない…だけどひとつだけ言えるのは
君達を傷つける者はここには絶対に来れない
私が来させないようにしてるからね」
異常とも思える私の発言を理解した瞬間皆泣き始めた
静かになく子もいればわんわん泣いてる子もいる
彼らの傷を治すために伸びていた縄のような枝もいつの間にかなくなって元の店の姿に戻っていた。
私は1人1人の頭を撫でてなだめると厨房から沢山の団子が乗った大皿を見せた
「沢山泣いてお腹空いたろ?
その分食べて元気になりなさい!」
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夏の雪うさぎ - とっても面白いです!! 続編、楽しみにしてます! (2020年7月13日 3時) (レス) id: 70e268b279 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - またたびはまたさん» はーい!待ってます!がんばって下さいね!はまたさん! (2020年7月12日 16時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
またたびはまた(プロフ) - printemps(プランタン)さん» 現在制作中で公開できないので下書き中となっているので本編は読めなくなっていますもうしばらくお待ちください! (2020年7月12日 16時) (レス) id: eb0b1c1007 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - 下書き?? (2020年7月12日 15時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - うお続編!忍たまだあ!!おめでとうございます^^ (2020年6月24日 18時) (レス) id: 732326779f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:またたびはまた | 作成日時:2020年6月23日 22時