森でカフェをやってる私は神です (ページ48)

今日:4 hit、昨日:9 hit、合計:43,586 hit

お客さんが46人ページ48

朝が来た

いつも通り布団を畳んでしまうと寝間着から忍装束に着替えて戸を開ける

朝の新鮮な空気を吸うと食事をとるために食堂に向かった。

結局昨日の夜に起きた出来事から私は一睡もしてない

まあ神という生き物かもわからないやつは人間として生きるために必要な食事や睡眠は私にはいらない

だからこうやって食堂に行って朝ごはんを食べることも、茶屋でお菓子を食べる必要も無い

だけどこうやって食べることを求めるのは心がそうしているからだ。

それに私は前までは普通に人間として生きていたからな

今もこうやって人間の男として生活しているのが楽しいと思えているのだ。

こうやっていられるのも今のうちだしな

なんて言ってたらいつの間にか食堂に到着していた。

｢おや…？そこにいるのは1年生じゃないか｣

見覚えのある水色の制服を着ている少年達に話しかければ怯えた表情をしたがらこちらを見てきた。

様子がおかしい

よく見たら彼らは一年は組の良い子達ではないか

私が何者か気づいていないのか？

｢なっ…なんですか？｣

みんなを代表して返事をしたのは乱太郎くん

これは後で説明するか…今は初対面のふりをするか

｢どうして食堂の前で困った顔をするんだい？君達はお腹がすいてるはずだろ？｣

すると彼らは少し安心して服の裾を掴んできた

｢実は天女様と上級生の先輩方がいて…｣

なるほど…彼らに何を言われるか分からないし何をされるかも分からないこんな状況で食事が出来なくて困っているのか…。

｢わかった…ちょっと待っていてくれ｣

彼らの頭を撫でて安心させると、1人食堂に入っていく

そこに居たのは1人の天女を中心に楽しそうに会話をしている上級生達

食事を終えて食堂を出ることなくおしゃべりとはまあ呑気なことで…

｢…おはようございます、天女様｣

彼女に向けて見かけだけの敬意を込めた挨拶をすればそれに反応するように振り向いて笑顔を見せてきた。

｢Aくん！ちょうどよかったわ

今日は町にお出掛けするんだけどAくんもどう？｣

座っていた椅子から離れると私に近づき私の服の裾を握ると上目遣いでこちらを見てくる天女

なんだ？私もついてこいと言いたいのか？

どうせなにか貢がせる気なのだろう

そんなのお断りだ

｢申し訳ございません…今日は予定が入っているので町には行けないのです｣

｢そう…残念だわ｣

そう言って食堂を出て部屋に戻る天女

…………。

誰か私を睨んでいるな？