森でカフェをやってる私は神です (ページ19)

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とりあえず私は留三郎くんに説明をした

私はこの森に住む神様ですよ〜ってこと

天女では無いということをこれでもかというレベルで強調すると引き気味に理解してくれた。

｢そうか…俺はどうやらおかしくなってたらしい

そこにいる黒須……すまなかった！

俺はあの時、お前を取り込むような真似をした…許して欲しいなんて言わない、なにか償えることなら何でもする。｣

うむ…真面目だ

こんなに真面目で素直な人は珍しいな

デレデレな黒須の頭を撫でながら留三郎くんの話を聞いていると少し疑問に思うことが1つ

｢君は疑問に思わなかったのか？

自分が人間でもなく妖怪でもない中途半端ななにかになるかもしれないのに

それを拒もうとすらしなかった…

これはあの女が原因かい？｣

そう言って私が指さしたのは水をはった桶

覗いてみればあら不思議

そこに映るのは留三郎くんの顔ではなくあの天女の顔

｢うわあ!?｣

驚いて後ろに下がる様子を見てるとやりすぎたかなと思って謝った。

｢ごめんね…まさかそんなに驚くとは思わなかったから｣

｢いえ！

ですが、確かにあなたの言う通り拒むことは出来たはずなんです…。

なのにそれをしなかった…いや出来なかったのは自分が弱かったからだと思います｣

その時彼が見せた表情は反省の色を見せていた

天女に対する憎悪の気持ちもあったかもしれない

だけどそれよりも強かったのは自分が弱かったのだという悲しみの表情だった。

｢僕はもう天女の妖力なんかに惑わされません

これから仲間達を救い出すためにも策を練らないと…！｣

あぁ…彼は本当に仲間思いで真面目で素直な良い子なんだな

じゃないとこうやってすぐに行動しようという意思は生まれないよ

よろしい、なら私も協力しよう

まずは黒須に耳打ちをして彼がそれに頷くと私は話し始めた。

｢では食満留三郎くん

こういうのはどうだい？｣