[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅲ (ページ9)

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百九話ページ9

ザクザクと雪を踏み固めて前に進む

凍った風が肌に当たって冷たくて痛い

「ここが…純白の凍土」

テルが口を開けば白い息が吐き出されて辺りの空気に溶け込んだ。

ヒスイ地方で最も過酷で苛烈な自然環境と言うだけあって見渡す限り雪と氷に包まれている。

寒くて寒くて堪らない…ブルブルと体を震わせて体温調節をしようとしてもなかなか難しい。

『寒い…マントを羽織っても私にこの環境は向かないな。』

「Aさんずるい…」

黙らっしゃい

だいたいこんな環境でいつも通りの調査隊の服とマフラー巻いてるだけなんて寒いに決まってるだろ。

仕方ないと思いひとつのモンスターボールを取り出すと、力を貸してくれと空高く投げた。

『この環境下で火の確保は命よりも大事な事…という事で私のそばを離れないでねゴウカザル』

業火を名乗るだけあってうちの子は傍にいるだけで暖かい。

「テルさん、ひゃっこいでしょ…ってA！

その子私の傍に近づけないでね！暑くてたまらないから」

相変わらずカイは元気ね

そんな薄着でよくこんな極寒地にいられるよ

これにはセキさんもこいつやべぇみたいな顔してるし、なんならゴウカザルに近づいて暖をとってる。

『そうだ…カイに聞きたいのだけど、クレベースのいる戦場まではどうやって行けばいいの？

キャプテン達の力を借りるのが先手だと私は考えるのだけど…』

「なら先生のお力を借りよう、先生はいつもの所にいる。」

ならば行こうじゃないの

カイのいうキャプテン「ハマレンゲ」の元まで