[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅲ (ページ1)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:7,183 hit

百一話ページ1

自慢の鉤爪で高く聳え立つ崖もすいすい登るオオニューラ

新たな仲間を手持ちに加えて更に奥へと進むと、ようやく目的地が見えてきた。

特徴的な洞窟キングを模したデザインの旗

その前で待っていたのは先程まで妨害を繰り返していたキャプテンのツバキだった。

｢ようこそ！マルマインのキング場、迎月の戦場に

あなたの妨害をしたものの、辿り着いて欲しい気持ちもあり…人は矛盾を抱えてこそ成長するのかもしれない。｣

声高らかに言ってはいるが、少年テルにとっては訳の分からない発言で首を傾げる他にやる事がなかった。

しかしまさかそんな事を言うとは思っていなかったので、おそらく自分の憧れの先輩であるAのまじビンタが相当効いたのではないかと解釈した。

｢このツバキ、コンゴウ団の一員として生まれてきたからにはシンオウ様を喜ばせたい！

さあ！キングを守りたいという僕を倒せる思うなら、胸を貸そう！｣

それは再戦の申し出

臭いと言われようともすかすことなくやってやろうと相棒を鼓舞させるツバキにテルも応戦することにした。

例え相手が複数体でやってこようとも決して負けない挫けない

｢行くぞ、フカマル！｣

新しい仲間とこの壁を乗り越えてみせる！そんな意志を込めてボールを投げた。

結果はフカマルの圧勝

どくタイプのポケモンを相手にじめんタイプを持つフカマルは頑張ってくれた。

相棒のスカタンクを倒されたツバキは悔しい顔を浮かべながらも自分は負けてないと言った。

｢僕は負けてない！テル、貴方が買ったのだ！｣

世間でそれはツバキの負けを意味するのだが、テルは気にしないことにした。

時間があればポケモンを強く育てられたと嘆くツバキだが、ここで自分の兄貴分であるコンゴウ団リーダーのセキの｢時間を大切にしろ｣という言葉を理解したようだ。

｢まあいい…あれだろう？

シズメダマを作るためにキングの好物を知りたいわけだ。

何故ならこのツバキ、マルマインの好物をマルっと忘れてね！｣

要するにしょうもない悪足掻きというものだ。

『馬鹿な嘘をつくのもいい加減にするべきだと思うよ。』

それは少年テルにとっての救世主

藤色の髪を靡かせる女性と共にやってきたのは目の前の面倒臭い男が慕う人物だった。

｢Aさん…セキさん…！｣