伍拾漆の目 ページ7
ずっとはぐらかされて弟の事を隠し続けていたのだ。兄として怒らない方がおかしい
｢なんでずっと隠してたんだ…俺の弟を勝手に鬼狩りにして利用するだけして！
あの時から！あの時お前が家に来なければこんな事にはならなかったんだ！｣
何も言い返さないまま黙秘を続けていれば舌打ちをして方向転換をした。
『…どこに行くんだい』
｢お前には関係ない｣
方角からして無一郎を引き止めるのだろう
たとえ記憶を失ってしまったとしても兄として放っては置けないんだろうな
『今の無一郎に何を言っても結果は同じ。無力なお前には何も出来やしない
せめて同じ土俵に立って言うべきだろう』
俺の言葉にぴくりと反応したのは有一郎だった。
俺の発言は明らかに挑発を加えた勧誘である
今の自分が無一郎を止められるなんて思って欲しくもないし、鬼殺隊にすら入隊してない一般人が柱目前の彼に会うことなんて無理に等しい。
『お前が無一郎に会う方法は二つ
一つはお前も鬼殺隊に入って無一郎と並ぶ強さを己の手で育てること
もう一つは、お前が鬼になれば無一郎がお前の頸を切ってくれるだろうね。』
俺は知ってる
有一郎がなぜ鬼殺隊を酷く嫌っていたか…それは無一郎を鬼殺隊に入れないためだった。
しかし結局は無一郎は鬼殺隊に入り、柱になる一歩手前まで強くなっていた。
しかし有一郎はどうだろう
傷が癒えてようやく動けるようになった一般人のままである。
｢…鬼殺隊に入れば無一郎に会えるんだな｣
『言い忘れていたが、今の無一郎は記憶を失い孤独の中を駆け続けている。
それを止めるか、共に走るかはお前次第。』
俺は有一郎の可能性を信じたいと思う
だって目の前のコイツも一人の兄なんだ、兄姉は弟妹をほっとけないもんなんだよ。
するとなくなってしまった左手を右手で抑えて顔を顰めたかと思えば、深呼吸をして俺をまっすぐ見た。
｢無一郎の為ならなんでも利用してやる。
道具も時間も鬼殺隊も…あんただって利用して無一郎に近づく。｣
『ふっ…その言葉を待ってた』
ニヤリと笑えばサイコロステーキ先輩らしくなって言葉遣いをあらくすればさらに近づくこの体
俺は少しずつ自分の保身に近づく様に喜びを隠せない。
錆兎もカナエさんも有一郎も…そしてあの人も
前世の俺というイレギュラーな記憶がある分この世界の状況が変わっているのだ。
さてさてこの先はどうなることやら
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シロヌコ(プロフ) - サイステ先輩が推しになりそうというか推しましたありがとうございます (2022年12月2日 16時) (
レス) @page47 id: 09da8bad9a (このIDを非表示/違反報告)
何でもないひとだよぉ(プロフ) - なんか面白そうなタイトルじゃんと思ってみたらなんなんですか…くそおもろいじゃないですか！応援してます。更新これからも頑張ってください！！！！ (2022年11月16日 21時) (レス) @page44 id: 9cea2e06fa (このIDを非表示/違反報告)
オタク - 読む前「何か面白いタイトルやー」読んだあと「は？面白すぎんだろ。、、天才か？」サイコロステーキ先輩だって事忘れる面白さ。これからも頑張ってくだせい！！ (2022年10月9日 19時) (レス) id: da08d8ca50 (このIDを非表示/違反報告)
美奈(プロフ) - 成り代わりが読みたくて探していたらまさかのサイステ先輩の成り代わりに驚き、読み始めたら面白くて止まらず、ここまで読んでしまいました…控えめに言って神…続き楽しみにしてます！ (2022年8月6日 21時) (レス) @page18 id: 654a1bab90 (このIDを非表示/違反報告)
ロックマ - この作品最高です!!これからもがんばってください!!!!! (2022年7月13日 23時) (レス) @page2 id: 7ddd684455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：またたびはまた | 作成日時：2022年7月12日 20時
