[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語 (ページ9)

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九話ページ9

調査隊について行くついでに大量のぼんぐりとたまいしを集めてはモンスターボール開発に精を出していた。

『うーん…小さいバネを2つ入れた方がいいかしら？』

何度も設計図を書きながら試行錯誤を繰り返す。

現代版のモンスターボールですら構造が簡素だったから余計に難しく捉えてしまう自分がいる。

いい加減寝るか…明日も早いし

設計図と道具を纏めてカバンにしまうと寝袋に入って眠りについた。

翌日、朝早くに目覚めた私達調査隊は黒曜の原野を抜けて新たな地へ足を踏み入れた。

『ここが紅蓮の湿地…コンゴウ集落まであと少しですね。』

そこは黒曜の原野とはまた違う多くのポケモンが生息していた。

スボミーにマスキッパにグレッグルと色々いるな。

地図では川を挟んだ向こう側に集落があるから、橋を渡って行く感じだな。

いつの間にか皆先に行ってるし慌てて私もついて行った。

｢待っていたぜ！ギンガ団の調査隊よ！｣

なんだと思い背伸びして前方を覗けばぎょっとした。

あの見覚えのあるデザイン…間違いない。

『(コンゴウ団の長セキさんじゃないですかヤダー！

カッコよ…これは世の女性達は皆ハートを射抜かれるわ。)』

あくまで私個人の意見だがセキさんってかっこいいよね。

年齢はパッと見で10代後半…と言ったところか

というかやっぱりせっかちな性格なためコンゴウ集落から少し離れた場所から迎えに来るとか可愛いなあの人。

セキさんの案内によりようやくたどり着いたコンゴウ集落だが、やはりコトブキ村よりもポケモンとの関係は親しく見える。

調査隊の人達は…私のピチュー事件以来ある程度ポケモンに対する警戒が薄まった気がする。

というかコンゴウ集落の様子を見て毒気が抜かれた気分なのだろう。

『シマボシ隊長、私は少し席を外します。

日が落ちる前には帰りますが何かあった時は…』

｢何かあってからでは遅い。無事に帰ってくる事だけを考えろ。｣

しっ…シマボシ隊長！

イケメン！一生ついて行きます！

何故か敬礼をしてコンゴウ集落の外に出るとやはりポケモンが沢山いる。

これはすごいな…

『ピチュー、周りを警戒しながら行きますよ…』

｢お前ピチューを相棒にしてるのか！｣

まあ成り行きでそうなっただけだからな

…今私に話しかけてきたのは誰だ？

どひゃあと訳の分からん奇声をあげて尻もちを着くと目の前の人に対して目を丸くしてしまった。

セキさん…だよねこの人？