[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語 (ページ5)

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五話ページ5

やさしい手だ

暖かくてお日様のようで心地よい

ここはどこなのだろう

『あっ…目、覚ました？』

人間だ

僕の知ってる人間は勝手にやってきて勝手に警戒している変な生き物

なのにこいつはやさしい目で見つめてやさしい手で撫でてくる

どうして僕を助けてくれたんだろう。

〈なんで…僕を助けたの？〉

『…！』

人間は目を丸くして頭を撫でていた手を離すと急に自分の手を見ていた。

なんで頭を撫でてくれないの？

ゆっくりと体を起こして人間の膝に乗るとじっと顔を見た。

なんでこんなことをしたのかわからないけど、警戒する必要は無いことだけは理解出来たんだ。

〈なんで僕を助けたの？あのまま放っておいても良かったじゃん。〉

人間は僕たちの言葉を理解出来ない。だから聞いたところで無駄だと思うけど聞いてみた。

僕なんて簡単にやられる程弱いのにどうして…

『えっと…君を捨てろって言ってた大人に腹が立ったから。

私は自分の正義感で君を助けたの。

なんかごめんね』

驚いた

まさかポケモンの言葉を理解出来る人間が現れるなんて

僕は少しだけこの人間に興味を持った

人間…｢A｣をもう少し見ていたいと思ったんだ。

〈僕はピチューと呼ばれる種族なんだ

傷が治るまでそばにいてもいい？〉

『もちろんだよ。これからよろしくね』

この人間はお人好しなのだろうか

それもいつかわかることなのかな