[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語 (ページ16)

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十六話ページ16

どうにかコンゴウ集落まで逃げて来た私達調査隊はけが人の手当をしていた。

｢…全治二週間といったところか

本当に右目まで包帯を巻いても大丈夫なのか？｣

というか私は手当される側だな

それにしても二週間か…額をぱっくりいったような触感はしたけどまさかね

勝手にボールから飛び出してきたピチューとヌメラは心配そうに見ていた。

『シマボシ隊長にこんなことをさせてしまい申し訳ありません

右目はどうせ見えないので一緒に包帯で巻いてもらえるとありがたいです。』

つい右目を開けてオッドアイがバレても嫌だからね。

それにしてもあのリングマ…右目で見てたけど怒ってたな。

怒りの感情と一緒に何かを守ろうとする愛も読み取れた

きっと子供のヒメグマを守ろうと必死だったんだろうな。

『私の推測ですがあのリングマは縄張りに入ってきた私たちを追い出すために威嚇をしてきたのでしょう。

それを無視して中に入ってしまった隊員がいたのでは？』

｢なるほど…調べる価値はありそうだな。｣

こういう時のシマボシ隊長の対応の速さは尋常じゃない。

丁寧に手当された顔を鏡で見るが、痛々しいな。

長い前髪もバッサリ斬られてしまったしどうしようか…。

『前髪が伸びるまでは眼帯をつけるか…』

というか前髪ガタガタだな…後で手先が器用な人に切り揃えてもらおう。

｢それとAには明日の朝、警備隊と共にコトブキ村に帰ってもらう｣

『えっ…？』

冗談はやめておくれよ。私にはまだモンスターボール開発の為に実験が必要なんだから。

でもまあわからんでもないよな

怪我人を働かせる訳にもいかないしはっきり言って足でまといなのだろう。

これ以上私が言い返す理由はない

私は静かにわかりましたと言うしか無かった。