[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語 (ページ13)

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十三話ページ13

ピチューの話によればひとりぼっちのヌメラは群れから追い出されたばかりらしい。

ドラゴン最弱のヌメラがひとりで生き延びるなんて砂場で砂糖の粒を探せと言ってるようなものだぞ。

『ねぇ、ヌメラが良ければ私と一緒に来ない？

もちろん君に合った仕事をしてもらうけど』

なんて言えばヌメラは嬉しそうに飛び跳ねていた。

なにこれ可愛い

ほわほわとした気持ちになりながらモンスターボールを向けると、警戒していた。

そりゃあ見慣れないボールに入れられるのは怖いよね。

『これはポケモンをモンスターボールという家に入ってもらうためなの。

こうやって入るのよ』

ピチューにお手本を見せてもらってコツがわかったヌメラは自らボタンを押して中に入った。

花火があがって捕獲完了の合図が出たらヌメラゲットだぜ。

よろしくヌメラ

｢さて、そろそろ日が落ちる

その前に集落に戻らないとな｣

そうだった…その約束だったもんね

セキさんに案内してもらって慌てて集落に戻れば、シマボシ隊長はよく戻ってきたと言って宿泊先の家に入れてくれた。

寝るギリギリまでモンスターボールの調整をしているとヌメラが近寄ってきた。

何をしているんだと言ってる気がするから頭を撫でたら予想通りだった。

『ヌメラは人間が怖くないのかい？』

〈怖かったらAの傍にはいないよ。

信じていたヌメイル達に出て行けって言われたから信じれるものがAしかいないんだ。〉

それはそっか…あの親分ヌメイルは気性が荒そうに見えたから

囲炉裏で暖かい部屋はヌメラにとっては乾燥してしまうだろう。

ボールに入っていれば保湿にもなるかもしれないと思いヌメラをボールに入れようとしたら、直前におやすみと言って自ら入っていった。

『おやすみ…』

明日はボール内の環境の調査もするとしよう。