80話 ページ31
街頭だけが唯一の灯りとなって私達を照らす
私を攫った人物の正体に2人の少年は目を丸くして驚いていた。
ゴ｢サダノリさんとメグさんがロケット団だったなんて…。｣
まあそりゃあそうなるよね…まさか信頼していた人間が裏切り者だったなんて未だに信じたくないもん。
メ｢こうなると面倒よ…！サダノリ！｣
サ｢わかってる！｣
腰に下げたホルダーからボールを取り出して空高く投げれば、勢いよく飛び出るポケモン
よりにもよってそいつらを出すか
メ｢私の指示に従いなさい
ミミロップ、れいとうパンチ！｣
サ｢トゲキッス、ムーンフォース！｣
ドラゴンタイプの弱点をついた技を指示する2人に戸惑いながらも言うことを聞く2体のポケモン
たとえ相手が親友だと思っていた存在であってもうちの子達は容赦なかった。
難なく攻撃を回避して反撃の技を決めようと力をためているのが見えてギョッとした。
〈マスターを連れ去った奴らは仲間じゃない〉
〈そこをどきな！裏切り者どもめ！〉
サザンドラとリザードンのかえんほうしゃで相手を圧倒して人間達はその強大な力に目を丸くした。
明らかにうちの子が押しているのにどうして
こんなにも胸が苦しくなるのだろうか
互いに雄叫びをあげて涙を流しながら拳で殴り、爪で切り裂き、しっぽでなぎ倒していた。
本当は裏切り者だなんて認めたくないのだ
本当は裏切る行為なんてしたくはないのだ
互いに自分の主である人間を信じる以外に出来ないのだ。
だから辛いんだよ…人間の言葉もポケモンの言葉も理解出来てしまう私でいることが。
ギリ…と口にある布切れを噛み後ろで拘束された縄がギチギチと音を立てた。
するとミミロップを抑え込むリザードンは息を吸い込みかえんほうしゃの準備をする直前、ぽつりと呟いた。
〈さよなら…次会うときは仲間として〉
ブチッ
『双方、やめぇぇぇぇぇぇいっ!!』
不意に手を縛る縄が千切れる音と一緒に口に詰められた布切れを吐き出して腹から声を出した。
ピタリと全ての動きが止まり視線が集まった
力なくその場に倒れ伏すミミロップとトゲキッスから離れるように指示を出して私は一人彼らに近づいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 316人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ポケットモンスター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めいめい - この作品好きすぎてやばい… (2022年3月7日 1時) (
レス) id: 73de415c6e (このIDを非表示/違反報告)
ぬこの妖精(プロフ) - あまねさん» まじでこの作品に出会わなかった自分が馬鹿馬鹿しく見える (2022年1月23日 13時) (レス) @page27 id: 4cd21e436e (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年11月22日 10時) (レス) @page17 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年9月16日 1時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - この作品好きです！更新頑張ってください! (2021年8月28日 22時) (レス) id: abdd5dc6bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：またたびはまた | 作成日時：2021年8月28日 21時
