どうも、ポケモン博士です。 (ページ43)

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42話ページ43

隠れて様子を見ていたのに、急にバラすじゃんうちの兄

『ちょっ…兄様！』

なんで言うんだよと文句を言おうと物陰から出てくると、私はヒュッ…と喉がなった。

こちらに注目が集まっているのといないのだとこんなに緊張感が違うのか

目の前にいる顔面600族の男がこちらを凝視して私は硬直した。

私なんかよりももっとずっと高い背丈

全人類を魅了する整い過ぎた顔立ち

アカン…これはアカン

少年の頃の可愛いキバナはどこいったんだよ

あっでも首を傾げてこちらを見てくるのはちょっと可愛いかも

キ｢…A？｣

『えっと…お久しぶりですキバナ』

初めて出会ったあの時よりも初々しい接し方だから頭がバグってきた。

これでは自分らしくないと考えたのだろうか？キバナは腰にぶら下げてあるボールをひとつ取り出して言ってきたんだ。

キ｢今から勝負するか！｣

『いや無理』

即答である

昔のと変わらない返しにびっくりしたキバナは段々とにぱっと笑って私の頭を撫でてきた。

キ｢昔っから変わんないな〜｣

『頭を撫でるようなキャラじゃあないでしょうが！』

その手をどかそうとしたその時、横からぬっと手が出てきた。

なんだと思って見れば、そこにはなんと兄様がキバナの手を取って爽やかに笑っていたのだ。

ワ｢妹が雑に扱われるのは良い気分ではない。そろそろ手を離してはくれないか？｣

キ｢ひゃぁ…!?すみませんワタルさん！｣

うわぁ…また限界オタクになってるよ

やめて！キバナのライフはもうゼロよ！

なんて脳内コントはやめて兄様に離してあげて欲しいといえば、素直に手を緩めて話す兄様。

『昨日は決勝戦の後にトラブルがありまして…私も大会関係者と裏でバタバタしていたのでポケモン達のコンディションがよろしくないのです。

ですからバトルはまた今度ということで……!?』

私が丁重にお断りしようとしたその時、腰にあったボールから勢いよく飛び出してきた誰か。

昨日の事があって疲れてもおかしくはないのにそれを微塵も感じさせない咆哮は周りの者を圧倒させた。

よりによって相棒が出てくるなんて思わなかったよ…というかこいつが一番コンディションが良いのではないか？

『なんで出てくるんだサザンドラ…。』

〈コイツ、懐かしい匂いする！〉

理由になってないぞ