【d!】全ては我が主のために Ⅲ (ページ49)

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その146 ページ49

朝から晩…おはようからおやすみまで音葉様のお世話と護衛をして１ヶ月

どうにか部屋から出て散歩することが出来るようになったタイミングで国王陛下から呼び出しがあるとの事

指定された場所は紅茶を飲むには最高のロケーションと言える城のテラスだった。

……なぜそのような部屋に？

ペ｢やぁやぁ！突然呼び出してすまないね｣

音｢いえ…問題ありません。｣

とりあえず席に着いてくれと言われて音葉様の椅子を引いて座らせると私は後ろに着いた。

ペ｢今回の事件は怖かったよね…特に音葉さんは余計に怖かったはずだ。｣

あまりそのことは思い出させたくはないが、陛下にも何か考えがあると思えば私は何も言い返さなかった。

たとえ音葉様の体が強ばっていたとしてもだ。

音｢…私の正体が相手に知られているのでしょうか？｣

なるほど音葉様からいくか

確かにあの時呟いた敵の言葉…あれを音葉様も聞いていたとするなら、きっと自分は聖女なのかもしれないと思ってしまう。

しかし異世界から来た不思議な力を持った人物は私と兄さん…そして音葉様の3人が確認されている。

兄さんは省くとして私と音葉様のどちらかが聖女で間違いない。

ここは神様に聞いてみるか…

『…発言権を頂いてもよろしいでしょうか？』

ペ｢全然いいよ！｣

それにしても…この国王陛下は本当に扱いが難しい

こんなにおちゃらけた方が一国の王であると言われて信じる人が何人いるか…。

『ありがとうございます。

敵国の言っていた聖女について調べる必要があります。ここは私も調査隊に加入させて頂きたいのです。』

音葉様を守るためにも、ここは知ることが大事だと私は判断したのだ。

それに関して国王陛下は考えていた。

ペ｢そうだね…異世界から来た少女を敵国が聖女と言って狙っているのなら調査隊に入れるべきは君のお兄さんの方が良いのでは？｣

『…！今この場に兄は関係あるのでしょうか？』

質問を質問で返してみれば陛下は笑ってた。

この状況が逆に恐ろしいと感じてしまう。

国王陛下がどこまで先の未来を見据えているかなんて誰にも分からない

でも調査するという事に関しては異世界人である私達を守るためにもこの城からは出したくないとお考えのようだ。

ペ｢君の主からは君達を守るために城から出さないでくれと言われているんだ。

何が起きるか分からないからね…｣

なるほど…そういう事か。