【d!】全ては我が主のために Ⅲ (ページ45)

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その142 ページ45

柔らかな陽の光は我々を包み込んで花の香りで心を満たしてくれるここは一体どこなのだろうか

……いや、知ってるだろうが私

音｢なんだか…とても穏やかな気持ちにはなるんですけど、罪悪感も生まれますね。｣

『そうですか…音葉様は重く考えなくても良いのですよ。

主様は私達を守るために日常王国に送ってくださった。…その意味を理解すべきなのです。』

ここは人々を穏やかな気持ちにさせるために作られた城の中の庭園

城の関係者はここに来て心身共に安らぎを得るらしい。

私達も国王陛下に言われてお茶を飲んでいるのだ。

ペ｢いたいた！おーい2人共ちょっといいかい？｣

本当にあのお方はこの日常王国を治める王なのだろうか…疑っても無理はない陽気な声が私達を呼んでいた。

ク｢ちょっと…勝手に走って行かないで

一応この国の王なんだから少しは周りを気にして。｣

どうやら幹部の1人であるクロノア様が護衛として共にいるみたいだ。

しかし相も変わらず危なっかしいな…この国の王様は

こりゃあ皆ため息つきたくなりますわ…あれ？なんか既視感があるようにも思えるのは私の気の所為？

『国王陛下、そんなに急がなくても…』

ペ｢いやいや客人を待たせるわけにもいかないからね！

それにしてもやっぱりお茶菓子のクオリティは兄妹同じなんだね…すごい。｣

ならば兄さんにお茶菓子を作って貰ってください。私が国王陛下に献上出来る程のお菓子は作れないので。

音｢……危ない！｣

突然音葉様が声を上げて危険を知らせてきたその瞬間、私達は体を強ばらせた。

素早く音葉様を抱きしめてその場にしゃがむと｢伏せろっ！｣と怒鳴り声が聞こえた。

咄嗟に音葉様と姿勢を低くして伏せると顔だけを上げた。

そこには国王陛下を後ろに隠すように立ち、スナイパーライフルを構える私の兄がいた。

きっと兄さんはどこに敵がいるのか把握しているんだ。だから前に立つことができる。

『ロックオン！照準を合わせて！』

暁｢そんなの…わかりきってる。

陛下にまもる！髪の毛一本傷つけるな！｣

互いにトレーナーのように指示を出し、ポケモンのように技を出す。

我ら兄妹の連携を甘く見るなよ