【d!】全ては我が主のために Ⅲ (ページ36)

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その133 ページ36

(Noside)

それは何時からだったかなんて誰も覚えていなかった

どういう訳かこの城のメイド長は夜になると毎回同じポケモンに姿を変えて星を見続けるのだ

そんな嘘の噂のような本当の出来事を話題にするようになった幹部達は、交代で様子を見ることにした。

今夜はロボロとゾムのペア……と言ってもたまたま廊下で合流してそこからついて行こうかみたいなノリで一人のメイドを尾行している

ゾ｢それにしてもなんで最近はあの白黒のポケモンになるん…？｣

ロ｢ゴチルゼルな

確かあのポケモンは強力なサイコパワーを持つポケモンで相手の持ち物を見抜いたり、影を踏んで動きを封じる特性がある強いポケモンやな

あとひとつなんか特性があったような…｣

ため息が着くほどにどうでもいい…そう思ったゾムはゴチルゼルになって移動する彼女を見守り続けていた。

すると周りを確認して近くの窓を開けるとそこから外に出ていった

ロ｢流石エスパータイプのポケモン…自分の体を浮かせるくらい簡単なのか｣

ゾ｢んな事言ってる場合ちゃうやろ…はよ追いかけるで！｣

何故か着眼点が違うロボロの腕を引っ張りながら窓の外を見ると、空中でふわふわと浮きながらじっと星を見続ける姿があった。

手を広げサイコパワーをさらに増幅させているが、何をやっているのかはまったくわからない

ロ｢あっ…そういえばゴチルゼルって星の動きを見て未来を予知する力があったような｣

最も大事な情報を見落としているロボロに対して呆れて何も言えないゾムは、集中して星を見ている彼女に声をかけようか迷っていた。

あれ程の集中力を切らせるような事をしたらとんでもないことが起きそうで怖かったから

ゾ｢(俺達が後ろからついて行っても気づかなかった…余程集中してるんやろうな)｣

ゾムはロボロに帰ろうと言った

彼女は星の動きから未来を見ているということが分かれば今日はそれでいいと思ったからだ。

明日の朝にでも未来を見ていた理由を聞けばいいのだから