【d!】全ては我が主のために Ⅲ (ページ31)

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その128 ページ31

私の名前はアルヒ･レイニー…愛称はあひる

この我々帝国の中心にある大きな城でメイド長をしている者だ

これは表向きの情報だ、本当の名前は別にある

『主様、本日のご予定は___』

グ｢わかった

そしたらこの時間に____｣

毎日主様のお傍に立ってこうしてメイドの仕事をするのはとても幸せである

グ｢桜｣

あぁ…主様が私を呼んでいる

行かなくちゃ

幸せな日々は続かない

そんなのはわかりきっている事だし当然である

『戦争…ですか？』

どうやら問題が発生したみたい

事の発端は今から数ヶ月前…我々帝国と同盟及び条約を結んでいた日常王国にΣ国というこれまた面倒臭い国がとある要請をしてきたみたいだ。

日常王国は軍事国家ではない…というのに軍事兵器を借りたいではなく買いたいという言い出したのだ。

確かにΣ国はうちの国と並ぶレベルの金持ち国で金さえあればなんでも解決するという考えを持った国王がいる

だから主様は反りが合わないと私に愚痴を吐き出していた。

それは日常王国のぺいんと様も同じでΣ国王には苦手意識がある

ぺいんと様は軍事兵器は売らないし今後そのような事を要請すればこちらも黙ってはいないと言って断ったらしい

『つまり…Σ国は日常王国の返答に怒って宣戦布告をしたということですか？』

グ｢結論からすればそういうことになる…が､Σ国の歴史はそのうち終わる

これが何を意味するのか“桜”ならわかるな？｣

また私の名前を呼んでくれた

それだけで私の心はときめくんだ

だからにっこりと笑ってはいと言う私は自信満々に答えてみせた。

『日常王国に宣戦布告をしたということは条約及び同盟を結んだ我々帝国にも宣戦布告をしているようなもの…

Σ国は我々に無礼な事をしたようなものです』

主様は笑った

正解だよくやった…という意味を込めて私の頭を撫でる手はとても優しくて暖かい

心がポカポカするんだ

グ｢これから幹部全員を呼んで会議を始める｣

『かしこまりました…皆様を会議室にお呼びしますのでしばしお待ちください』

自分の感情に嘘をついて笑ったその表情は主様の瞳にどんな風に映っているのだろうか

私にはよくわからなかった