【d!】全ては我が主のために Ⅲ (ページ16)

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その113 ページ16

ガヤガヤと人々で溢れ栄えるこの城下町

主様や他幹部の頑張りのお陰でこんなに立派な国になったんだろうな…そう思える

『まずは服ですね

さすがに元いた世界の制服を着る訳にはいかないので』

音｢そうですね…働いて必ずお金返します｣

あらまあ音葉様は律儀な性格のようで…さすが日本人だなと思わされる

しかしまだ彼女の表情が固いですね…それも無理はない

私と音葉様を挟むように男性二人がいれば…ね

『ゾム様ショッピ様…何故大人4人が横に並んで歩かなければならないのですか

通行人の邪魔になるのでおふたりは後ろから着いてくるような形でお願いします』

ゾ｢それで2人が誘拐されたらどうするん…｣

ゾム様の言葉に頷くショッピ様はなんなのですか…

多分この言葉の意味を理解できていない人は音葉様だけどと思うのだが

溜息をつきながら様々な店を見て回ることになってしまい私の心は少しだけブルーである

それでもまあ音葉様が少しずつ緊張が解れているのなら良しとしよう

『音葉様、このようなお召し物はいかがでしょうか？』

音｢あの…その呼び方やめて欲しいです｣

おやお気に召さなかったか

先日は私の部屋で1晩過ごしていたから気づいているはずだ

音葉様は…私もまた同じ世界からトリップしてきた同胞であることを

しかも同じ制服が横に2着も並んでいたらそりゃあわかるよね

『今だけはこれでいかせてもらいます…

ここで全てを話すにはあまりにも危険ですから』

そう言えば彼女は俯きながらわかりましたと言ってそれ以降は何も聞いてこなかった。

さてと…こんなにテンションの低い子を笑顔にするにはどうするべきか

決まってるだろう

『ではお茶でも飲みに行きましょうか』

スイーツ目当てのティータイムである