[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ46)

今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:27,835 hit

九十六話ページ46

少年テルは少しばかりの緊張をしていた。

古代の石切場と呼ばれる場所の前で佇む一人の青年｢ツバキ｣

テルの中では先輩調査隊員のAがマジビンタをした記憶がしっかりはっきり残っているため、こちらにとばっちりがないかを心配していたのだ。

｢もう…せっかく片付けた松明を戻すなんて酷くないかい？

人の好意を無下にするのかい？｣

あれを好意と呼ぶには虫が良すぎる

人間の為に設置された松明だと言うのに彼の行動には理解が出来ない。

シンジュ団キャプテンのノボリもまた人間の視点で物事を考えて話した。

しかしコンゴウ団キャプテンのツバキは暗い場所を好むポケモンの為に松明を消したと言った

同じキャプテンでもこうも視点や価値観が違えば話をするのも一苦労である。

｢ツバキの好意を無にするような野暮な連中を洞窟キングのマルマインに会わせるわけにはいくか！｣

これでは自分のエゴに酔っているのかポケモンを気にしているのか分からなくなる。

こういう時、先輩であるAならばなんと言うだろうか…そう思い返してみた。

｢(Aさんなら…Aさんなら…ッ！)｣

＿＿『ポケモン勝負でねじ伏せなさい、私が許可する。』

どういう訳か物事はポケモンバトルでねじ伏せても問題ないと言ってGoodサインを送る先輩の姿が思い浮かび、彼は空を仰いでため息をついた。

｢なんだいため息なんてついて…あんな野蛮な女の後輩もまたツバキとは相容れぬようだね…｣

｢あー…もう面倒臭いんでポケモン勝負で物事決めません？

負けたらそこどいてください。｣

そう、ヤケである

彼の思考はツバキの相手をするのが面倒臭いが八割を越えていてさっさと仕事をこなしたいという思いが強いのだ。

なんて事を考えていたら、ツバキの相棒が前に出た

臭くてもスカすことなくやってしまうのが相棒

それがスカタンクである