[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ36)

今日:2 hit、昨日:16 hit、合計:27,822 hit

八十六話ページ36

シンジュ団の長｢カイ｣

彼女は若いながらも実力を認められ長となった人物である。

だが長であるからこそ多くの責任を感じ、今回のキャプテンガラナについても悩んでいたのだ。

自分よりも大人で、親を失い心に深い傷をおったかつてのガーディを守り続けた彼女の方が余程シンジュ団の長に相応しいのではないかと考える時もあった。

だからこそウインディが荒ぶっていた時もただシズメダマを作った事しか役に立てていない事が心苦しかったのだ。

自分が長になってもやりたい事は特になく、ただ集落の風習や伝統を守ろうとしていただけである。

しかしテルと出会い気づいた

彼女はヒスイの大地が大好きなのだ

好きだから守りたい、新しい事にも挑戦して自分の世界を広げてみたい。

まずはポケモンと共に強くなって見ることから始めると心に決めた。

それがカイの覚悟でもあり新たな挑戦である。

火吹き島で起きた出来事が彼女を成長させた…本当にそれだけなのだろうか

カイだけでなくこの場にいた少年テルもガラナもススキも成長出来た大切な日となるだろう。

そんな想いを胸にイダイトウの力を借りてイチョウの浜辺まで戻ると、1人の後ろ姿が遠くからも確認できた。

『おっ…おかえり、テル』

｢…！

ただいま戻りました！｣

陰ながら支えて応援してくれた彼女の存在がどれほど大きなものだったのか、それもまた学びとなるだろう。

今日は帰ろう

大好きな先輩と一緒に笑い合いながら

自分を認めてくれた掛け替えのない存在を忘れないように。