[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ32)

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八十二話ページ32

小さなガーディが勇気をだしてテルの前に立つと、野盗三姉妹は驚いていた。

｢ちょっ…何このおチビちゃん！｣

｢いっぱしに邪魔するなって…ちっこい癖に｣

こんな小さな邪魔者にも容赦はしない

回復した巨体のユキノオーとドクロッグをボールから出して完全に叩きのめそうとする2人に対してもガーディは食い下がらなかった。

｢およしなさいガーディ勝てっこないのです！｣

また後ろから声が聞こえた

振り向けばガーディを追いかけて来たのであろうガラナがいた。

なぜここまで来てしまったのか…それはこの小さなガーディが恐れていた海に飛び込んでこの島まで泳いで来たそうだ。

それはまさに勇気

海を恐れずに飛び込むことが勇気ではない、大切な仲間のために困難に立ち向かい乗り越えようとする事こそが勇気である。

それにガーディは応えようと行動し、この島を治める者もしかと見届けようとしたのだ。

｢ウォォォォン！！｣

雄叫びが聞こえて誰もが辺りを見回した

しかし姿は見えず、小さなガーディだけが応えるように吠えた。

その瞬間

身体を震わせ砂を巻き上げガーディの体を包み込んで光り輝いた。

この感覚は進化以外にありえない

光が収まるとそこに居たのは先程までの小さなガーディではなく、大きな狛犬を連想させるポケモン｢ウインディ｣だった。

勇気を示す…それは進化という方法で成しえたことだ。

｢…ねぇ、なんかおかしくない？｣

辺りが妙な空気が漂い嫌な予感がする

ハッとしてウインディの真上を見たところで遅かった。

その瞬間、金色の雷が降り注ぎウインディに直撃した。

｢まさか…そんな……｣

雷が収まった瞬間そこには金色に輝くキングのウインディがたたずんでいた。

荒ぶってしまったのだ、ほかのキングやクイーンのようにウインディもまた。