[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ19)

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六十九話ページ19

翌日からテルは群青の海岸を調査するらしい。

確かそこは数年前まではキングは存在した…が、しかし自分の子を自分の命と引き換えに助けてしまいそのまま永遠の眠りについてしまったのだ。

群青の海岸に残された子供をキャプテンが管理しているそう。

…にしても群青の海岸に妙な影とは嫌な情報だ。

火吹き島の調査をしていたうちの隊員が幽霊を見たとか何とか。

火吹き島と言えばキング場があるんだっけか？

幽霊なのか否かは知らんがシンジュ団のカイさんがこれ以上キング場を荒らされる訳にもいかないためにお願いをしてきたのだ、そしてテルは快く彼女の依頼を引き受けた。

私は前回の紅蓮の湿地で負った傷を治すまで仕事をするなと言われてしまい自宅療養中である。

ポケモン達は自分に出来る事をと私に言って私の身の回りの世話をしてくれる。

なるほどこれが介護か

『皆さ…この程度なら私問題ないわよ？逆にダメになりそう…心が』

じゃあ大丈夫だろとライチュウは私の腕にしっぽを絡ませながら言うと、周りのポケモンに指示を出していた。

〈お嬢、本部よりお手紙を預かりました。〉

わざわざ本部に赴き、手紙を渡してくれたウォーグルに礼を言いながら手紙を広げると顔が引き攣る。

なんてこったい…また調査任務かよ

『傷が治り次第ねぇ…よし行くか』

そう思い布団から起き上がると急に体の自由がきかなくなった。

ゆらゆらと床の間に入ってきて薬を持ってきたのは泣き虫なゴーストポケモンだった。

その白い毛の先は赤い炎を連想させるような色合い。

その子は薬を枕元に置くと、伝えたいことがあるのか手を握ってきた。

〈調査…ダメ……Aが壊れちゃう。〉

『あのねぇゾロアーク…私はギンガ団の調査隊員として立ち止まる訳にはいかないの。

骨折なんて固定すれば骨はズレないし、傷は塗り薬でどうにでもなる。』

〈でもゴウカザルのメンタルがどうにもならないんだよね〜〉

確かにライチュウの言う通り、ゴウカザルのメンタルは私でもフォロー出来るか不安である。

でも…やるだけやってみるか