[ポケモン]捨て子から始まる異世界転生物語Ⅱ (ページ18)

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六十八話ページ18

コトブキ村に帰って来るなり本部に行って報告すれば私だけがデンボク団長に残っていろと言われた。

テルは先にイモヅル亭でご飯を食べていると言っていたのでまた後で会おうと約束をしてわかれた。

｢荒ぶるドレディアの粉を吸ったポケモンを落ち着かせるために傷を負ったと言ったな…。

嫁入り前の体に傷なんて作るものじゃない。｣

だったら調査隊をやめろとでも言いたいのか？

私がどれほどギンガ団に貢献したと思ってるんだ。

…そう文句を言いたかったけど、デンボク団長は父親として娘の私を心配しているのだとわかっているから何も言えなかった。

『反省はしていますが後悔はしていません。

それにドレディアは雷の影響により理性を保つことが出来ずに粉を振り撒きました。

誰も悪くはありません』

話は以上だろう

そう思い失礼しますと頭を下げたその時団長は私に尋ねた。

｢時空の裂け目から落ちてきたテルとポケモンが荒ぶる雷…もしかして関わりがあったりせぬだろうか。｣

いや知らんがな

でも同じ裂け目から来たということは勝手に関連付けてしまうのも無理はない

だからこそ違うんだという証明をテルはしないといけない。

今のところ、関連はないことを証明することは難しいけどいずれわかる。

『私に聞いたところで何も答えられません

ですがテルはとても優秀な調査隊員と断言出来ます。

彼を失わないためにも最善を尽くすべきだとは思いますがね…』

にっと笑って背を向けるとそのまま団長室を出て行った。

何があろうとも守らなければならないのだ

彼はこの世界の厄災にも英雄にもなる存在…ならば英雄のまま元いた世界に帰って欲しい。

そのためにも私は…彼の為に出来ることをする

｢あっ先輩！こっちです！｣

｢Aくん！ちょうどイモモチが来たところですよ〜！｣

うん…今行くよ

外の食卓テーブルに並べられた料理に頬を染めながらもこちらに手を振る人達のために

私が出来ることではなく何をすべきかを考えないとね。

自分を信じて