梶井さんと紅葉さんが駄弁るだけリターンズ〜暴走する檸檬と紅葉の協奏曲〜

夢の国の仮装大会 ページ33

梶井さんと紅葉さんが、ハロウィンな夢の国に行くようです。


「紅葉さん！ハロウィンディズニーと云えば仮装でしょ！」


「夢の国とぼかしておったのに、遂に云い切った！」


「で、紅葉さんは誰に仮装するんです？」


「無視か！」


「衣装の持ち合わせが無いというのであれば、この梶井が……」


「五月蠅い！ええい、三日後に私の衣装を見せてやる！じゃから一旦黙れ！」


「……」


「急に黙るでない」


そして数日後。


「……梶井、私はムーランの服を着て……そなたのそれは何じゃ」


梶井は純白のツインテールロボ風衣装を着ている。


「私の名前はドロッセル。(息継ぎして)ドロッセル・ジュノー・フィアツェーンテス・ハイツレギスタ・フュルスティン・フォン・フリューゲルよ」


「何故ロボっ娘の仮装」


「ディズニージャパン制作の、れっきとしたディズニーキャラよ。公式も許可してるわ」


「アラサー男子のする仮装ではないと……」


「決めつけるのはよくないわね」


梶井は長くて硬くて白いツインテを揺らして云う。


「でもまあこれ、何かと邪魔だから違う仮装にするわ」


「その方が善いと思う……」


梶井は奥でごそごそと着替えて再び出てきた。


「……おや、普段着？」


「違うぞ！私は悪の天才科学者、ドゥーフェンシュマーツ博士だ！」


「ああ、フィニアスとファーブの……随分似合っておるぞ。何故初めからそちらにせぬ」


「だって……長年温めてたお嬢様の服を披露したかったんですよ！」


「何故そんなものを作っていた？」

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