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期 待 ダ ケ ページ12
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挙げ句の果てには
その大きな口を手で覆うまで
にやにやと笑い始めた
「 なにってば！(笑) 」
それでも亮ちゃんは頑なに口を開かず
結局そのままメイクを終えた
それから自ずとわたしの目の前に
やってくるみんなを アイドル として
作り上げていって
最後にきたのはすばるくんだった
赤「 ・・・ 」
さっきのことがあったから
何ともわたしから口を開きにくい
だからと言ってすばるくんが口を開くわけでもなくて
肌にファンデーションをおいたとき
初めてちゃんと顔を見た
目を閉じてただおとなしくメイクをされてる
その時だけ
話がある
そう言ったのはすばるくんなのに
薄い唇は開こうとしない
わたしだけ気になって気になって
そんなの ずるい
粉をはたいてるときも
髪の毛を乾かしているときも
アイロンをあててるときも
すばるくんはそこに置いてあった雑誌から
目を背けることはなくて
「 おわったよ 」
そう言ったところで
赤「 ありがと 」
ただそれだけで
わたしの目の前から去っていった
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作者名：ストン | 作成日時：2017年5月29日 21時
