Remember Loving 【志麻】

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あの後俺は、坂田に何も言わずに帰った。

この二日でだいぶ坂田に迷惑かけてもうたし、アイツにはなんか お礼しとかなアカンなぁ。




帰りに そういえば冷蔵庫になんも入ってへんかったなーなんて思って、コンビニに寄って 適当に弁当と缶ビールをカゴに突っ込んだ。

財布を取り出してお金を払う時に、あー タクシーの時 お釣りもらえばよかった。500円ぐらい無駄にしたんちゃう俺、なんて思ったり。






全くもって普通で平凡。
独身男性が良く送るような日。

そんだけなのに、苦しくて。
今までこんな日を過ごしたこと、何度だってあるくせにどこかなにか足りないなんて思ってしまって。







｢ 女々しすぎるやろ… ｣





家に着いて、ビニール袋をテーブルの上に置いてから 近くにあるソファに寝転がる。
全く開いてなかったスマホを見ると、うらたさんとセンラくんから どうだった？なんてLINEが来てて。

どうだった？ってそりゃ… なんだろうな。





『 ちゃんと目、開けてた 』

『 生きてたわ 』






こんなもんでいいだろうか。
他に、なんか言うべきことってなんだろ。

他人な俺が言うことってあるんかな、
坂田に連絡した方がええでって言うべきなんだろうか。






そこまで考えて、ふと。
俺の頬が濡れていることに気付く。









｢ はっ… やべぇな俺 ｣






自分に嘲笑を向け、そんなことを呟く。
情緒不安定もいいところだ。仕方ないことなのかもしれないけど…

所詮、付き合ってた女と別れることになっただけの話なのに。


世の男達は、こんな泣いたりしないのだろう。
まぁ、なんかもう…色々とよくわかんねぇけど。








ピコンと鳴った 携帯にはもう目を向けず、
俺は買ってきた弁当も缶ビールも口にせず、
ソファの上で目を閉じる。




携帯には皮肉にも、
二人から 良かったね、なんて内容のLINEが届いていた。









＿＿＿＿


やっと書きたいことが書けていて、
だいぶ幸せです(この内容で幸せってのもあれだけど)

なんか突然 順位上がったり、
hit数増えててビビりました。





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