標的117 ページ24
*
──日本、並盛町。
その暗い地面の下、密かに根を張るボンゴレのアジト。
過去からやって来た沢田綱吉一行はそこに身を隠しつつ、打倒入江正一のため、現在作戦会議の真っ最中であった。
「やはりデータ不足ですね……レーダーに映った黒曜の反応が本物かどうか計りかねます」
守護者を集める彼らの元に、突如として現れたリングの反応。
それがクロームか否か、皆がもどかしさを覚えた、その時だった。
「ッ!?今度はなんだ!?」
再び、施設内にアラームが鳴り響く。
会議室が騒然とする中、画面に表示されたのは──
切り落とした頭に見立てた、この隠語が意味するものは。
「緊急暗号通信です!これは……暗殺部隊のコード!」
送られてきた画像データを、素早く解析していくジャンニーニ。
思い当たる節にツナたちが顔をしかめた、次の瞬間。
「ゔお゛おぉぉい!!首の皮は繋がってるかぁ!?クソミソカスどもぉ!!!」
──轟音。
耳をつんざくようながなり声が、大音量で響き渡った。
モニターに現れた声の主に──歓呼する者、嫌悪を示す者、様々である。
こちらの様子などお構いなく、スクアーロはさらにまくし立てた。
「いいかぁ!?クソガキどもぉ!!今はそこを動くんじゃねぇ──外にリングの新しい反応があったとしてもだぁ!!」
「じっとしてりゃ、分っかりやすい指示があるから。それまでいい子にしてろってことな、お子様たち!」
その後ろから顔を出した金髪の青年──言わずもがな、ベルフェゴールである。
完全に邪魔をしに来たベルに対し、スクアーロの眉間がピクリと引きつる。
そこからは早かった。
画面に映るのはもはや、雑音と飛び交う破片や残骸のみ。
「ゔぉおい!!またこの世で会えるといいなぁ!それまで生きてみろぉ!」
それだけを残し、通信はぷつりと途絶えた。
呆気に取られ、立ち尽くすツナたち。
その後ろから、静寂を破る足音が近づいて来る。
現れたのは。
「──笹川了平、推参!」
傷だらけのクロームを抱えた、晴の守護者。
──そして。
「……みんな。ひ、久しぶり」
「っ……A!!」
この時をもって──ついに、全ての守護者が集いを果たしたのだった。
422人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オウリ(プロフ) - こまりさん» ありがとうございます~!近いうちに続編公開するのでお待ちください! (6月14日 12時) (レス) id: df42654abf (このIDを非表示/違反報告)
こまり - 凄く面白いです!続きが気になります…🤔 (6月14日 5時) (レス) id: fd7a7e37b1 (このIDを非表示/違反報告)
七粍(プロフ) - きーち1さん» お返事遅くなりました…!コメントありがとうございます^^*おかわりどうぞ!!!(笑) (2022年3月27日 21時) (レス) id: d69433a459 (このIDを非表示/違反報告)
きーち1(プロフ) - 展開、設定めちゃくちゃ好きです!!ご馳走様です!!続き早く読みたいです!!おかわりください!!!!! (2022年2月28日 6時) (レス) id: a03c85b354 (このIDを非表示/違反報告)
微々(プロフ) - フランとベルさん» ありがとうございます〜!!^^*私もサクサク更新できるように頑張ります…! (2021年11月18日 11時) (レス) id: d69433a459 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:オウリ | 作成日時:2020年11月29日 23時