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「──驚いた。あの男がそんなことを」
「まぁ要するに負けたら殺されるんですよ、ははは」
遠い目で笑う私をよそに、了平は終始信じられないといった表情で頷いていた。
少し拝借してもよいかと問う彼に、拳銃を手渡す。
「ふむ……確かに年季は入っているが、そこらの銃とは比べ物にならん。これほどの物を、なぜタンスの奥などに眠らせていたのだ、あいつは」
当然の疑問に苦笑を浮かべつつ、脳裏によみがえるボスの答え。
──そいつじゃ、今のオレの炎には耐えられねぇ──
そのときの末恐ろしさは、きっと忘れることはないだろう。
10年後のザンザスの力は、もはや証明するまでもない。
私もこの銃をぶっ壊せるくらい……強くならなきゃ。
「……あ、そういえば」
そこでふと、あることを思い出した私。
ついこぼれた独り言に、了平がこちらを見やる。
「どうした、A」
「いえ……実は昨日、一瞬炎が出て」
「なにッ？」
「確か、こう……っおお、出た」
昨夜の感覚を思い出しながら意識を集中させれば、リングから再び青い炎が燃え上がった。
思わずガッツを決めた、その時。
「その波動、やはり……」
炎を目にした途端、了平が何かを言い淀む。
違和感に顔を上げれば、彼は難しい面持ちで口を開いた。
「──この時代のお前は、7つの炎を自在に使いこなしていた」
「え？」
大空、嵐、雨、雲、晴、雷、霧。
「……あれ、でも私のリングって」
「雪だな。ただ、そいつは実際に確認された事例がない。現状、死ぬ気の炎はこの７つとされている」
つまり。
私は事実上、“全ての炎を使えた”ということ。
だが、と了平。
「たとえ複数の属性があろうと、本来波動の強い炎はひとつだけだ。それを全て等しく、強力に扱えるなど」
──あり得ない。
多くの科学者によって研究されてきた。
が、最終的にたどり着いた答えは“不可能”だったという。
「しかし、現に未来のお前はそれをやってのけていた……なぜそんなことができたのかは、結局分からぬままだがな」
黙り込んでしまった私に、了平は話を締めるよう手を鳴らした。
「まぁ、そんなとこだ！混乱させてすまないが、自分のことだ。知っておくべきだと思ってな」
「……私、なんでそんなややこしいんですか？」
「極限に知らん！」
あまりの適当さに、がくりと肩を落とす。
そっとリングを見つめれば、何かに呼応するかのように──
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オウリ(プロフ) - こまりさん» ありがとうございます~！近いうちに続編公開するのでお待ちください！ (6月14日 12時) (
レス) id: df42654abf (このIDを非表示/違反報告)
こまり - 凄く面白いです！続きが気になります…🤔 (6月14日 5時) (レス) id: fd7a7e37b1 (このIDを非表示/違反報告)
七粍(プロフ) - きーち1さん» お返事遅くなりました…！コメントありがとうございます^^*おかわりどうぞ！！！(笑) (2022年3月27日 21時) (レス) id: d69433a459 (このIDを非表示/違反報告)
きーち1(プロフ) - 展開、設定めちゃくちゃ好きです！！ご馳走様です！！続き早く読みたいです！！おかわりください！！！！！ (2022年2月28日 6時) (レス) id: a03c85b354 (このIDを非表示/違反報告)
微々(プロフ) - フランとベルさん» ありがとうございます〜！！^^*私もサクサク更新できるように頑張ります…！ (2021年11月18日 11時) (レス) id: d69433a459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オウリ | 作成日時：2020年11月29日 23時
