標的3 ページ5
ツナside
雲雀「やあ、赤ん坊」
リボ「ちゃおっス、雲雀。お前こんなところで何してんだ？」
雲雀「見てのとおり、その女を咬み殺してる最中だよ」
不機嫌な声音に肩をビクッ、と揺らす。
リボ「雲雀、悪いがそいつに用がある。見逃してやってくれねーか？」
リボーンの言葉に俺は「え？」と言葉を漏らす。
雲雀「……なら今度手合わせ頼むよ」
リボ「いいぞ」
雲雀「分かった。今回は見逃してあげるけど、次間違えたら……咬み殺す」
主「ひっ……」
雲雀さんは女の子に忠告してから、踵を返し去っていった。
リボ「お前、名前は何ていうんだ？」
主「え、白石Aですけど……」
リボ「Aか。俺は最強の
ツナ「お、俺は沢田綱吉。みんなにはツナって呼ばれてるからツナでいいよ」
主「了解。私のことはAでいいよ」
ツナ「分かった」
気さくな人で良かったと内心ホッ、とする。
リボ「A、今からツナのファミリーに入れ」
ツナ「え！？」
主「ファミリー？」
首を傾げるAを前に、リボーンにだけ聞こえる声で俺は問いかける。
ツナ「ど、どうゆうことだよ？ いきなりファミリーに勧誘するなんて……」
リボ「あいつの右手を見てみろ」
ツナ「右手？」
Aの右手を見ると、中指に綺麗な虹色の石がついた指輪がはめられていた。
ツナ「まさか……虹のリング！？」
リボ「A、その指輪はどうしたんだ？」
主「指輪？」
Aが自分の手にはめられたリングを見ると、目をぱちくりさせた。
主「……どうしたんでしょうね。今気づきました」
リボ「……そうか。A、お前がその指輪をはめている以上、こちら側の人間だぞ」
主「こちら側……？」
困惑するAに俺は色々と説明する。
Aの手にはめられた指輪は虹のリングといって、ボンゴレによって保管されていたということ。
数百年ぶりに現れたリングの持ち主がAで、守護者に選ばれたということ。
俺たちは敵対勢力に渡る前にAを保護しに来たということ。
リボ「で、こいつが次期ボンゴレボスの10代目になる男だぞ」
ツナ「だから俺は10代目にはならないって！」
すると黙っていたAが口を開いた。
主「つまり私はツナの守護者になるってことですか？」
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作者名：りっつ | 作成日時：2018年7月7日 22時
