嵐の前触れ ページ8
アメリカ人はコーヒーを好み。
イギリス人は紅茶を好む傾向があるのは習慣のようなモノ。
ただすべての人がそうとは限らないけど。
そういう人もいる。
「ヴィクトリアスポンジケーキ」
「やはりご存知でしたか」
「私の一番好きなケーキだ」
日本では知ってる人が少なくサンドケーキとも呼ばれている。
イギリスでは親しまれたケーキだった。
「しかし君はまだ高校生だろう?一人でお店をしているのか?」
「両親が亡くなって、お店を継いだんです。高校は卒業しましたので」
「悪いことを聞いてしまったな」
眉を下げるお客様は良い人だった。
それにしても稀に見る美だわ。
「私はメアリーだ」
「AAと申します」
可愛いお嬢さんこと真純ちゃんのお母さんメアリーさんはとても気さくな方だった。
* * *
「A姉!!」
それ以来は真純ちゃんはお店に遊びに来てくれるようになり。
「アールグレイを」
「かしこまりました」
メアリーさんも贔屓にしてくださり常連客となった。
若いお客様が少ないので華やぐと思いきや。
爆弾事件を忘れていた頃、事件は突然やって来る。
その日は日曜日で珍しいお客様が来ていた。
「姉ちゃん!!」
「お姉ちゃん!」
「いらっしゃい快斗、君青子ちゃん」、
私の可愛いお客様であり幼馴染の二人が来てくれた。
「今日は日曜日だから来たんだよ。でも快斗ついて来たの」
「ついて来たのはお前だろうが」
「違うもん!青子はお姉ちゃんにお勉強を見てもらうだもん」
仲がいいのか悪いのか。
傍から見ればじゃれ合っているようにしか見えない。
「二人とも、今日はスコーンを焼いたのだけど」
「「いただきます!!」」
こう言う所は本当に阿吽の呼吸がピッタリだわ。
快斗君と青子ちゃんは昔から私が作ったお菓子を気に入ってくれていた。
「青子もお姉ちゃんみたいにお料理上手になる」
「あ?お前には無理だろ?ガサツだからな」
「なんですって!!」
「こらこら」
お店で喧嘩はいただけないわ。
仲良しなんだから仲良くして欲しいと思っているとお店の扉が開く。
「いらっしゃいませ」
何時ものように笑顔でお出迎え…のはずが。
「よぉ?見つけたぜ嬢ちゃん」
「えっ?」
サングラスをかけたいかにもヤクザな男の人が現れた。
私には平穏な日々はないのかと言いたくなった。
229人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきな(プロフ) - この作品面白かったです!松田さんは…ドンマイ!です!-w俺は警察だ〜と言うときに警察手帳見せればいいのに-w抜けてるのかな-wこれからも無理せずに頑張ってください!この続きを楽しみにしています! (2019年3月20日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです。松田さん災難ですね、サングラスかけてたらやくざっぽいですもんね♪ (2019年3月18日 20時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ししゃも | 作成日時:2019年3月17日 18時