標的26 ページ26
大怪我をして身体を幻覚で補ってもらっていること、
憑依され操られたこと、など。
今までの経緯を包み隠さず暴露した。
もちろんトリップのことは秘密。
嘘は言ってないもんね。
「つまり骸にうまく利用されちまったってわけだな？」
「ウッ……はっきり言えばそうなんですけど……」
「お前、ツイてねーな」
リボーンとディーノさんの容赦ない言葉にブロークンハートである。
なんでこんなことに……
「とにかく、話してくれてありがとな！」
「まあいつかは言わなきゃとは思ってましたから……」
「これでお前も、ファミリーの一員として信頼できるな」
「えっ」
私もファミリーにカウントされてたんですね！？
当たり前だろ。みたいな目で見ないでくれ。
「んじゃ、オレはツナのところに戻るぞ」
「頑張れボス！って言っておいて下さい」
「割と厳しいんだな、お前……」
ディーノさんは苦笑いを浮かべている。
リボーンは任しとけ、と言って病室から出て行った。
「オレもそろそろ行くけど、Aはどうするんだ？」
「はは、このザマなので……まともに動けるようになるまでは、ここでお世話になろうかと」
我ながら情けない……
日頃の運動不足の賜物だ。
筋肉痛で身体が軋む。
「そうか。ゆっくり休めよ」
そう微笑みながら、頭を優しく撫ぜ、髪を梳く。
最後にCiao.と残して去って行った。
「……天然タラシ……？」
私は呆然とドアの外を見つめていた。
イタリア人男性、恐るべし……！
＊
病室内に、医療機器の規則的な電子音が響く。
外では時折フクロウが鳴いている。
「……ん、」
私は誰かの気配を感じて目を覚ました。
「あ……ごめんなさい、起こしちゃった……？」
＿＿姉さん。
そう不安げに言った彼女の横顔を、古ぼけたカーテンの隙間から月明かりが差し込み、照らし出す。
「……クローム」
名前を呼ぶと彼女は少しだけ頬を赤らめた。
「どうしたの、こんな夜中に。骸からなんか言われた？」
「うん……骸様は“Aは大丈夫だ”って。でも私、心配で……」
「そっか。ありがとう、大丈夫だよ」
良かった……と、クロームはホッと胸を撫で下ろした。
「ねえ、クローム」
「……なあに？」
「これから先、過酷な戦いを強いられるかもしれない」
この先の展開を思うと、彼女につらい思いをさせたくないという気持ちが募る。
「……大丈夫。私には骸様や姉さん、それに犬も千種もいるから」
「はは、クロームは強いね」
あなたの死ぬ気の炎の属性は……
雷
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佐乃(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの寝床はそのうち出るかもです……笑 (2019年7月27日 20時) (
レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
佐乃(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。 ヒロインちゃんは結局どこで寝泊まりしてるんだろうw (2019年7月27日 17時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。 (2019年7月27日 16時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐乃 | 作成日時：2019年7月26日 19時
