標的20 ページ20
＿＿＿深夜、並盛町。
誰もがが寝静まった丑三つ時、静寂を斬り裂く激しい攻防が繰り広げられていた。
「う゛お゛ぉい」
姿もろくに見えない闇の中、死闘は続く。
武器同士がぶつかり合い、金属音が反響する。
「テメェ、なんで日本に来たァ？ゲロっちまわねえと三枚におろすぞォ」
「……答える必要はない」
一瞬の気の緩みが死に直結する、殺し合い。
互いに一歩も譲る気配はない。
「(こんなところで……やられるわけには)」
まだあどけなさの残る少年が、なんとか屋上の縁にしがみつく。
その手には、幼少期の沢田綱吉の写真がきつく握りしめられていた。
＊
はあ……全く！
世間は休日だってのに学校なんて！ブラックだ！訴えてやる！
週末、先生に言われて私たち四人は補習を受けることになってしまった。
ツナと山本は成績、獄寺は出席率に問題ありだからまだしも、なんで私まで……
「はよー」
「よっ、A！」
「チッ……お前かよ」
「本当は嬉しいく・せ・に〜！」
「アァ゛！？」
いつもの場所で、山本と獄寺と合流する。
あとはツナだけだな。
他愛ない会話をしつつ、ツナを待つ。
「あ、みんな。おはよ……」
「十代目！おはようございます！」
あれ。
しばらくして現れたツナは、なんとなくいつもより表情が暗かった。
「どしたのツナ」
「元気ねーじゃん」
「うん、実は……父さんが帰って来るんだ」
ん？
ということは、
ついにリング争奪戦だ。
前回、骸との戦いで分かったことがある。
まず原作の結末は、そう簡単には変えられない、ということ。
ただ、私が骸の憑依の能力を伝えたことによってビアンキさんは比較的軽傷で済んだらしい。
変えられることはあるのかもしれない。
と言っても、私は守護者でもないしなあ……
今回はより良い結末になるように動いてみよう。
それが、この先の展開を知る私にとって唯一出来ることだ。
ふんふんとひとりで頷いていると、突然山本がある提案を出した。
「なあ、このまま遊び行かね！？」
「え！？」
「よっしゃ！さすが山本ーー！」
戸惑うツナをよそに、私たちはもう遊ぶ気満々である。
「日曜なら皆呼ぶか！」
「じゃあ京子ちゃんとかハルにも連絡入れとくね」
「えっ！？きょ、京子ちゃんも？」
「アホは呼ぶなよ、アホは」
京子ちゃんというワードを聞いて、ツナはさっきより表情が明るくなったみたいだ。
恋の力、恐るべし。
こうして私たちは補習をサボり、並盛商店街へと向かうことにした。
うーん、青春！
あなたの死ぬ気の炎の属性は……
雷
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佐乃(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの寝床はそのうち出るかもです……笑 (2019年7月27日 20時) (
レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
佐乃(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。 ヒロインちゃんは結局どこで寝泊まりしてるんだろうw (2019年7月27日 17時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。 (2019年7月27日 16時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐乃 | 作成日時：2019年7月26日 19時
