標的8 ページ8
「それじゃあ、オレたちはこっちだから」
「そっか。今日はありがとね！楽しかった！」
「Aちゃん、また明日！」
そう言ってブンブンと手を振る。
気がつけば、もう日は暮れかけていた。
ツナたちと別れ、私はひとり立ち尽くす。
「さて、と」
これからどこへ行こうか。
帰ると言っても、家がない。
ふと、あることを思いつく。
……今は彼に頼るしかなさそうだ。
非常に不本意だけど、背に腹はかえられない。
私はとある場所に向かって歩き出した。
＊
21時。
辺りはすでに真っ暗で、コンビニの明かりが煌々としている。
そこから出てきたのは、バイトを終えた獄寺だった。
「よ！」
「んなッ！？何やってんだテメェ！」
「うん待って。とりあえずそのダイナマイトをしまおうか」
ほんと危ないからそれ。法律って知ってる？
いや、そんなことは今はいいんだ。
「ちょっとお願いがありまして」
「な、何だよ」
「泊・め・て♡」
「……は？」
語尾のハートがキモイって？うるせ〜！！知らね〜！！
獄寺はポカンとしている。
フフフ、貴様がマンションに一人暮らしなのは把握済みだぞ！(リボーンイラスト集より)
「実はかくかくしかじかで」
「はあ！？ざけんな！帰れ！」
「いやだから、帰る家がないって」
このとーり！と顔の前で手を合わせる。
「頼む！一生のお願い！」
「んな目で見ても駄目だっつの！じゃあな」
獄寺はそう言って歩き出す。
ウワーン！この人でなし！
ひゅう、と冷たい風が吹き付ける。
「ぅえ゛えっっきしッ！」
ズビ、と鼻をすする。うわ可愛くねえ〜
ふと獄寺の足が止まる。
遠くからチッ、という舌打ちが聞こえた。
「おい」
振り返った獄寺と目が合う。
「……今夜だけだかんな」
「嬉しいかんな！橋本か〜んn」
私のとっておきのネタを無視して、獄寺は再び歩き出す。
チクショー何がダメだったんだ……
慌てて後を追う。
「さすが十代目の右腕！心が広いぜ〜！」
「まあな。当然だろ」
フン、とドヤ顔の獄寺。
意外とチョロいな……
「よっ！忠犬！タコヘッド！」
「ヘヘッ、そうだろ……って、オイ！それ褒めてねえだろ！家入れねえぞ！」
「バイトのこと先生に言っちゃおっかな〜」
「なッ、きたねえ！」
「はは、冗談だよ。言うわけないだろ」
かくして、私は野宿を回避したのであった！めでたしめでたし！
あなたの死ぬ気の炎の属性は……
雷
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佐乃(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！夢主ちゃんの寝床はそのうち出るかもです……笑 (2019年7月27日 20時) (
レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
佐乃(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！ (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0f99d84b60 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。続きが楽しみです。 ヒロインちゃんは結局どこで寝泊まりしてるんだろうw (2019年7月27日 17時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。 (2019年7月27日 16時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐乃 | 作成日時：2019年7月26日 19時
