主 ページ4
side加州
いきなり、扉が蹴破られて
大声を上げて人が入ってきた
青味が強い藍色の羽織を羽織って、前髪を乱雑にかきあげてて...面倒くさそうに首元に手を当てて息をつく人物
その人の、癖も姿も...霊力も声も..全てが
俺達がずっとずっと待っていたものだった
「あ...るじっ」
掠れる声で呟くと、主はチラリと俺達を見て
目を細め..すぐに女に向き直る
俺の周りは、みんな俺と同様に驚いていて
そして...無意識に涙を流していた
女「なっ、何よ！」
女は放心状態から立ち直り、主に叫ぶ
主はその様子を冷たく見据えて言った
『だから...乗っ取りですってば』
女「乗っ取りですって？ふざけないで」
『いやいや』
主は女の言葉を笑い飛ばし、続ける
『実は俺、乗っ取りされて...だからここを乗っ取ろうかなぁって？』
女「ここは私の本丸よ！出ていきなさい！」
女は出口を指して叫ぶ
それでも主はニコニコして動かない
そんな主に痺れを切らせて、女は俺達を向いて
主を指差し言った
女「何してるの！貴方達！早くこいつを追い出して！！これは命令よ！」
けれど、誰一人も動かない
女「っ...お仕置きされたいっての！！？」
そんな俺達に叫んだ瞬間
一期「あるじ！」
一期一振が鶴丸の腕から抜けて主の元まで駆け
思い切り抱きついた
一期「あるじっ...ある、じどのぉ」
『おう。一期、いい子にしてたか？』
主はそんな一期を優しく抱きとめ、同じ目線まで屈んで一期の涙を拭って笑った
一期「いい子に、し..てっ...してましたぁ」
『そっか。偉いな、よしよし』
頭を撫で微笑むと、女がハッとしたように
再び甲高く叫ぶ
けれどやはり、動かなかった
主はその様子を見てほくそ笑み女の元まで歩むと
女の胸元から一枚の紙を奪い取った
『うーん...なるほど、此処に名前を書かせて契約をねぇ』
主は一人で納得すると、その紙をビリビリに破き、そのまま巻き散らかした
『これで契約は無効。あんたの本丸じゃなくなった...ってこたぁ、俺のにしても文句ねぇな』
女「たかだか紙一枚でしょ！ここは私の本丸よ」
それでも食い下がる女に主は言う
『んじゃ、刀剣男士達に聞こう。キミ達、俺とこの人とで...主って思う人のところに行って』
結果は明白だった
俺達は全員、迷いなく主を選ぶ
誰も来なかった女は怒りを露わにし叫び喚く
『あーあーあー、うっせぇなぁ』
主は右耳を塞いで、俺達の前に立ち
とても冷めた瞳で女を見下ろし、吐き捨てた
『敗者が喚くな。見苦しいぞ』
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風船ガム - Nさん» はい！ありがとうございます！と、吐血...！？ 鶴丸「ちぃはくのか？.....いたいか？なでてやるぞ」...楽しみにしてて下さい！ (2018年8月14日 19時) (
レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
N - 朗報を拝見しました！またお話しが出来るとの事で、今からすごく楽しみです。あの可愛すぎるちびちゃんたちや、保護者たちの生活が読めると思うと、吐血しそうです。楽しみにしています！ (2018年8月14日 16時) (レス) id: c29f3ad4da (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - Nさん» 初めまして！ありがとうございます！そんな...虜にしてしまいましたかｗ.......本当にありがとうございます！頑張ります！ (2018年8月14日 16時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
N - 初めまして。作品を拝見致しました！とても素晴らしい作品ですね。何度も読んでいますが、読むたびに、色々な魅力を感じられて、今ではすっかり貴女様の作品の虜になっています！これからのお話しの展開が楽しみです！ (2018年8月14日 13時) (レス) id: c29f3ad4da (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - mii(｡ρω-｡)さん» それは良かったです！...こちらこそ返信が遅れて申し訳ございません！！ (2018年8月13日 19時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風船ガム | 作成日時：2018年1月11日 21時
