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25〜ありがとう ページ26

サーッと俺の体の中から血の気が引いていくのが分かった。

俺のせいだ。

俺がここに居るから。

いつだってそうだった。

今までに俺は誰かを幸せにしてこれたか。

ザッと土を蹴る音が鳴った直後、辺りの物は彼女を残してただの肉塊へと変わった。

「か、むい……」

だが、彼女ももう限界近くにあるようだ。

もう虫の息だ。

嗚呼、いつからだっただろうか。

俺が彼女の事が好きなのは。

ただ、今は____

「_____ごめんね」

大好きなんだ。

もう夏だというのに彼女の体はどんどん冷えていく。

彼女が消えてしまわないように、ギュッと抱きしめた。

ただ血に塗れて生ぬるくなった俺の体温が彼女の体に交じっていった。

「……謝んない、で、よ……楽し、かったん、だよ……私……幸せ、だ……」

____嗚呼、君はなんて狡い人だ。

____嗚呼、君はなんて美しい人だ。

最後に、彼女の体温が欲しくって。

そっと唇を重ねた。

整った彼女の顔がよく見える。

A……ありがとう。

___そう最後につぶやいた彼の声が確かに私に届いた

___私も、貴方に伝えられたかしら

___貴方には聞こえていたかしら

______最期につぶやいた、´大好き´という言葉が_____

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作者名:まぷりる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/maycry  
作成日時:2017年5月28日 22時

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