俺、あいつんとこに泊めてもらえるみたいです。

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Ki side



｢2人とも喧嘩はあんまよくないって…

｢｢喧嘩じゃねえ！｣｣

｢あ、そうだったね…？｣


喧嘩しないでって心配する千賀の気持ちもわからなくもない。そりゃこんだけ毎日やってれば心配にもなるだろ。

…んー、だけど喧嘩じゃねぇんだよなー。

なんか、より良いものを作るには、衝突も必要じゃん？俺らどっちも気が強えーし譲らねえからその頻度が高いだけで…。

もちろん俺だけがぶつかってくんじゃなくて、藤ヶ谷の方から来る時もある。まぁ、俺に比べたら少ないとは思うけど。

仲が悪いとか、なんかそういうんじゃねぇんだよなー。

なんかこう、一緒にいた時間が長いから、お互い気使わずになんでも言えるっていうか、なんかそんな感じ。


｢まぁ、今日のはしょうがねえとしてもなぁ、｣

｢なに、まだあんの？｣

｢まだって…この間も言ったけどな、あの時の撮影だって、俺とハグする時だけ露骨に嫌な顔しなくたっていいだろ！？｣

｢あれは北山も顔固まってたって！｣

｢それはお前から負のオーラがムンムンしたからなんだよ！｣

｢そんなの北山が先に嫌そうにしてたからじゃん！｣

｢いや藤ヶ谷の方が嫌そうにしてた！！｣


ひとつ終わったらまたひとつ。

言い合いする話題は絶えることを知らない。


｢ほらー、北山さんも太輔も帰る支度しないと置いていくよー。｣


｢あ、渉！ちょ、置いてかないで！｣


ちぇっ、なんだよなんだよ。

よこーさんにはそんなにニコーって、デレッデレの笑顔見せるくせに。俺とは睨み合ってばっかかよ！！

藤ヶ谷より先に出るために、俺も急いで帰り支度を始めた。

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