俺、あいつんとこに泊めてもらえるみたいです。

藤ヶ谷家 ページ11

Ki side



｢じゃあ、みつガヤさんと仲良くね！｣

｢…おう。｣

｢太輔、北山さんよろしくね。｣

｢全力で子守りしますよ。｣

｢俺の方が年上だって！｣

｢じゃあまた明日〜｣

｢おー、おつかれー｣


｢じゃあ帰りますか。｣

｢…だな。｣


藤ヶ谷と並んで歩く廊下。いつもは人目を気にするからだいぶ離れて歩くけど、今日はしょうがねえ。2人しかいねえのに後ろ歩くのも変だし、隣が妥当だよな。


｢はいどうぞ〜｣

｢どうも〜｣


藤ヶ谷の高級車に乗って藤ヶ谷家に向かう


｢藤ヶ谷ん家なんていつぶりだ？…いつぶりも何もないか。｣

｢だなー、来てくれなかったもんなー。｣

｢お前、俺が悪いみてえに言うんじゃねえよ。｣

｢だって来なかったもん。｣


そう言って藤ヶ谷お得意のぷく顔とやらを披露してくる。あー、これはファン多いわ。あざといもの。まぁ、俺にやっても逆効果だけど。

そうこうしているうちに無事藤ヶ谷家に到着。


｢どうぞ〜｣

｢お邪魔しまーす。｣


中に入ると、見たこともないようなお洒落な間接照明とか、よくわかんねえアロマのやつとか、色々置いてある。まさに “ THE 藤ヶ谷 ” って感じ。こいつ私生活まで完璧かよ。


｢いつまで玄関いんのよ。早く上がってー。｣

｢あー、わりわり。｣


ほんとにここで2週間も過ごすのか…。心配でしかないけど、仲良くやってやるか…。

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