庇われてみた（３） ページ46
【ラファール】
「……ふん、怪我は無いようだな」
異形兵の攻撃から身を挺してあなたを庇った彼。
傷つきながらもすぐに持っていた斧で異形兵を片付けると、腕の中でおろおろとしているあなたに目を向けました。
異界で戦っていた時は敵の攻撃を受けるのもやっとだった彼。
あなたは血相を変えて彼の傷の手当てをしながら大丈夫かと心配の声を上げます。
「……あれはそういう振りをしていただけだ。………貴様を守るくらいたやすいわ」
冷たいもの言いの裏には心配するなという彼の真意があることをあなたは理解しています。
助けてくれてありがとうと笑顔を見せれば、彼は頬を染めてそっぽを向いてしまいました。
「………次からは我の近くで戦え」
小さく呟かれた言葉の後にさらに小さな声で心配だからと彼の唇が紡ぐと、あなたも嬉しそうに目を細めて頷きました。
【グレゴリー(恋人)】
山賊退治にやってきたはいいものの、地の利のある山賊たちに苦戦を強いられたあなたは見事に取り囲まれてしまいました。
気持ちの悪い笑みを浮かべた山賊の一人が後ろからあなたの両手首を掴みます。
動きが封じられると、目の前の山賊はにんまりと笑い、持っていた斧をあなた目がけて振り下ろしました。
「…………おい。………痛ぇじゃねえか…」
あなたの目の前にはおそらく転移魔法でやってきてくれたのであろう彼の背中が映りました。
斧を持つ山賊の手首を彼が掴んだため、振り下ろされた斧は途中で止まっているものの、彼の肩には少なからず斧の刃が食い込み、鮮血が滲んでいるのが見えました。
「傷つけるのは好きじゃないから縛り上げて終わろうと思ってたのによ……」
ちょっと借りるぜと彼はあなたが所持していたエクスカリバーの書を手に取ります。
「………汚い手で俺の大事な人に手を上げた罪は重いぜ？」
彼が手を振り上げると、竜巻のような暴風が吹き荒れ、取り囲んでいた山賊を逆に取り巻いていきます。
そのとてつもない威力からあなたは彼が相当にぶち切れていることを悟ります。
「………とりあえず消毒」
荒れ地が静けさを取り戻すと、彼は穏やかな表情を浮かべてあなたをぎゅうっと抱き締めました。
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愁夜(プロフ) - さしゃさん» コメントありがとうございます！スタルークのかっこ可愛いさは最高ですよね！いつでも彼に会いに来て下さいね！ (4月17日 21時) (
レス) id: 1506381540 (このIDを非表示/違反報告)
さしゃ(プロフ) - どの作品も素敵すぎて何回も読みました!特にスタルーク大好きでめっちゃキュンとしました(*´Д｀)これからも更新楽しみにしてます! (4月17日 18時) (レス) id: 8cac12349a (このIDを非表示/違反報告)
愁夜(プロフ) - ちぃさん» コメントありがとうございます！エンゲージ、控えめに言って最高です！こんな作品でよければ是非また読みに来て下さいね。 (4月15日 17時) (レス) id: 1506381540 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - えと、、あのぉ、、神作品すぎませんか！！？！？リュールカンストしてやることなかったからとっても嬉しいです！！更新気長に待ってます！！ (4月13日 9時) (レス) id: 7c326927d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちん！ - 愁夜さん» おぉ〜…流石はマルス様…正統派王子から真っ黒王子へと進化（☆） (4月9日 12時) (レス) @page10 id: 211b1d44b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愁夜 | 作者ホームページ：http://kuon.iza-yoi.net/
作成日時：2024年4月3日 18時
