疑問を持っただけなのに (ページ10)

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九疑問ページ10

あれからいろいろあった

うちのクラスのムードメイカーで、野球部の期待の一年のイケメン、山本武が
怪我によりちょっと飛び降り未遂騒動が起きたりした

また最近話題の中心にいる沢田君がまたまたパンイチで大活躍したりと騒がしい日常を送っている

まぁ私にとって最大の大誤算は

何故か私が風紀委員に所属させられたことである

あれは根津事件の二日後のことだった
昼休み時間に京子と花と三人で仲良く次の授業についてお話していた時のことだった

「ここに崎原Aという女子生徒はいるか？」

何故か風紀委員の副委員長である草壁哲さんが私のクラスで私を呼びに来た

「ちょ、ちょっとあんた何したのよ」
「Aちゃん…。大丈夫？」

『あ～...、はは、ちょっとね』

まぁ心当たりなんて一つしかないし、ここで逆らうなんて選択肢は存在しないわけなので
大人しくついていくことになった

大人しく付いていくとやっぱり応接室前についた

「緊張しているだろうが、別にお咎めというわけでもないから安心してほしい。だがくれぐれも風紀委員長の機嫌を損ねるようなことはしないように」

怖い見た目に反して優しすぎ声で気遣いの言葉を投げかけてくれるのに泣きそうになった

ふぅ、と一息つくと静かにノックをする

「入りなよ」

ゆっくりまた扉を開くとゆったり椅子に腰かけてた
こちらを見ると楽しそうに頬を吊り上げさせて口を開く

「崎原A、やっと来たね。」
『はい、あの、私が何か？』
「何かしでかしたってわけじゃないから安心しなよ」

そういって椅子から立ち上がって私のところに歩み寄る
その手には何かが握られていた

なんだろうと思うよりも早く言われた言葉

「崎原A、君を風紀委員に任命する」

『え？』

「二度は言わないよ。それと、これは決定事項だ」

『ま、待ってください、私喧嘩できませんし、何も特筆してできるところなんてありませんよ？！』
「君が喧嘩できようとできなかろうと関係ないよ。今回僕は君に情報処理の仕事を任せようと思っていてね」

そっちかぁあぁ！！！
過去に簡単に雲雀さんの目の前でやるべきではなかったと後悔しても遅い

「君の情報処理の正確さと迅速さはすでに確認済みだからね。できないなんて言わせないよ」

この暴君は何が何でも私を風紀委員に入れたいらしい
断りたいけど…。

『…。はい、よろしくお願いします』
拒否権なんて私にはないのだ
泣きそう