疑問を持っただけなのに (ページ12)

今日:4 hit、昨日:21 hit、合計:28,667 hit

十一疑問ページ12

『じゃあ喧嘩勉強しに行く許可ください』
「君ここ数日で随分図太くなったよね」

人はこれをやけくそと呼ぶ

『だって雲雀さんにボコられるか、そこらの不良にボコられ続けるかの二択しかないなら限界までぐずってみたほうがよくないですか？』

人はこれをやけくそと呼ぶ
大事なことなので二回言いました

はぁと、少しあきれ気味に雲雀さんはため息をもらすとゆっくり立ち上がる

私に向き合うといきなりトンファーで殴り掛かってきた
すんでのところで避ける

『っ、あっぶな。急に何するんですか！』
「わぉ、意外とやるね、君」
『無視？』

そのあと全然私の質問には全く返事をせず、ひたすらに攻撃を仕掛けてくる
それをマジで全力を尽くしてよけ続ける、これを３０分くらい続けたところでやっと攻撃がやんだ

『はぁ、はぁ、なんなんですか急に！！』
「テストだよ。喧嘩するなら、これくらい避けられないとね」
『なるほど～！って、なると思いますか？！』
「落ち着きなよ。条件付きではあるが、喧嘩を習う事を許可してもいい」
『マジですか？』

ビックリしすぎて思わずちょっと変な敬語をつかってしまう
そんな私を見る雲雀さんの目はなぜかとても楽しそう

「条件、飲むかい？」
『その条件って何ですか？』
「飲むかい？」

これ以上は何も言わせない、聞かせないといわんばかりの目で見られる
はっきり言って怖すぎるけれどここで条件をのまなければきっとチャンスを逃す

『.....飲みます』

そういうと満足そうに口元をゆがめて目を細めた

「そう、わかったよ。ところで条件なんだけど」

「君の教師は僕ということだよ」

『はい？』
「二度は言わないよ」

私の教師は、雲雀さん…？？？
え、無理すぎでは？

『え、』
「じゃあ早速、今日の業務が終わり次第屋上においで。……君を満足するまで鍛えてあげるよ」

…私が満足するまでじゃないんですね
貴方が満足するまでなんですね