35好きだからだよ ページ35
「勝己…」
わたしは勝己の頭を優しく撫でた
「かわいい寝顔…」
すやすや眠る勝己の顔がとても愛おしくて…
何故か…涙がこぼれた
「うっ…うう…」
なんでだろう…
何でこんなことになっちゃうんだろう
勝己を巻き込みたくなかったのに…
せっかくの、勝己とのお出かけだったのに
台無しになっちゃった…勝己、ごめんね…
「うっ…ひっく…」
「……泣き虫が」
「！！！」
いきなりすくっと起き上がる勝己
「…か、勝己…起きて……いつから起きてたのっ」
私の問いかけを無視し、
勝己は黙って自分の服の袖で私の涙を拭った
「…んっ…ありがとう…」
「……バカかよ…」
「……ん！？」
そう言ってんんーっと伸びをした勝己
「…バカって……私のこと？」
「…てめぇ以外誰がいんだよ」
「何よ……」
「……この前泣いて電話してきた時も、
あいつらに襲われたんだろ」
「！！」
死柄木弔に…会った日のこと…
「……ごめん…勝己を…巻き込みたくない
そう思って…ずっと言えなかったの…」
「……それがバカだっつってんだよ！！」
「！！」
大声で怒鳴られ、胸ぐらを掴まれた
「っ…勝己…痛い…」
「！！……悪ぃ」
ハッとして、手を離す勝己
「なんで言わねぇ、いらねぇ気使いやがって」
「いらないって…わたしは勝己を想って…」
「いらねぇんだよんなもん！！」
「！！」
「言え…なんで…頼らねぇ」
「…かつ…き…」
「そんな俺が頼りねぇか…」
「…ち、違うそうじゃない！！勝己は…
わたしにとって大切だから…」
「…」
「…大切だから…危ない目に合わせたくなくて」
私が泣きながらそう言うと、また涙を拭ってくれた
涙で視界がかすんで、勝己の表情は
よく分からなかったけど、真っ直ぐに
私を見つめていた。
「…俺も…お前が大切だ…」
「…え……」
なんで…
「…大切だから…俺が守るんだよ…わーったか」
いつも私の隣にいてくれて、
辛い時もすぐに駆けつけてくれて、守ってくれて、
わたしたちはただの幼馴染なのに…
なのに…
「…勝己……なんで…そこまで…わたしの事…」
「……」
「…かつ…ーーー」
「好きだからだよ…」
「………え？」
「テメーが好きだからだっつってんだよ、アホ女」
「………」
思いもしなかった言葉に、一瞬、時が止まった
息も、瞬きもするのを忘れて
気がついたら、
勝己と唇が重なっていた
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シズク(プロフ) - きっこさん» きっこさんありがとうございます！(；；)続篇に移りましたが頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2018年7月26日 8時) (
レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
きっこ - 話の展開が気になりすぎてヤバいです！毎回更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年7月25日 18時) (レス) id: 18af6740d4 (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - おかさん» ご指摘ありがとうございます、以降、気をつけます…。 (2018年7月15日 23時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 琉唯さん» ありがとうございます！頑張って面白い話考えますので今後もよろしくお願いします！！(^O^) (2018年7月15日 23時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
おか - ２１ページの緑谷が緑屋になってます (2018年7月15日 20時) (レス) id: 6bb468f785 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シズク | 作成日時：2018年6月30日 16時
