五月。 ページ7
のろのろと女の子の声にこころが後ろを振り向くと、昔の外国をイメージしたドラマや映画に出てくるお城の中の大階段みたいのものが目に入った。
そして、その階段に自由に座るこころと同じくらいの年の子供たちに驚けば、その子供たちもこころを見て目を瞬かせている。
一､二､三､四､五､六､七…こころを入れて全部で八人。
男の子も、女の子も眼鏡の子もいればすごく日焼けした子もいる。
ふと視線を移せば時計のすぐ横の段に座る男の子の顔がものすごく、整った顔をしていた。着ているのはジャージなのにそれが気にならないくらいに整っている。
なんだか見てはいけないものを見た気がして慌てて視線をそらすと
「こんにちは。」
別の方向から声がしてその方向に目を移せば一人の女の子が微笑んでいた。明るく、快活そうで背が高い。
髪を上の方でポニーテールにしてまとめている。戸惑うこころに、その子は
「みんな、今来たばかりで混乱してるとこ。状況はあなたと同じだから安心して。」
「は、はぁ…」
「なんか、8人揃わないとだめなんだって。だからこうして最後のあなたを待ってろってその女の子に言われて。」
その女の子、で狼面の女の子を彼女が顎で示せば狼面の女の子は不満げに「オオカミ様と呼べ」と訂正を要求してきた。
ポニーテールの女の子は一瞬驚いた表情を見せて、すぐに「そこの、オオカミ様に言われて」と訂正した。
「あ、あの…ここ、どこなんですか…？」
こころは自分が注目されていることにドギマギしつつ、挙手して訊けばポニーテールの女の子が優しく教えてくれる。その言動にあ、年上っぽいなと場違いなことをこころは考えた。
「私達もさっき説明されたんだけど…よくわからないの。」
「ええっ？！まだわからないのか？」
その声にオオカミ様が声を上げると
「わからない。」
「何もわかんねぇよ」
と各地でポニーテールの女の子に賛同する声が聞こえた。オオカミ様はその様子に深くため息をついた。
「仕方がないな、もう一度説明してやるがこれで最後だ。よく聞けよ。」
もったいぶったオオカミ様の口調に数人が顔をしかめ、数人が少し姿勢を正した。
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怜(プロフ) - トロイカさん» 本当ですね！？気づくの遅れてすみません…修正しました！ (4月4日 20時) (
レス) id: b646ea4538 (このIDを非表示/違反報告)
トロイカ(プロフ) - 全部で8人では？ (2月14日 21時) (レス) @page11 id: ccf39fbb9a (このIDを非表示/違反報告)
7Tw2ErnmNI22864(プロフ) - ちょうど昨日金ローの録画をみて、こういうの読みたいなあって思ってました！つぎのお話も楽しみにしてます！！🙏🙏 (2月14日 20時) (レス) id: 28c0945122 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜 | 作成日時：2024年2月9日 21時
