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其れは不思議で偶然 ページ7

はぁ...はぁ...

絶対あの人確信犯だ。

数分前の事を回想する。

何故か首領にキスされ、そして其の何故か服を脱がされそうになった為、あの部屋から脱出してきた、と云う事だ。

何なんだ、あの人...。


でも、何か色気凄かった。

そんな数分前の慌ただしくしていた私は何時も通りに戻っていた頃。


...折角だし、医療室で指治療しておこうか。

結構な量が、右の人差し指からツー、と流れている。



...医療室初めてきた。

そんな事を思うと同時に、強い、鉄の匂いがした。


___?


その匂いに誘 われる様に、鉄の匂いがする方を辿る。



「___芥川?」



あ、やべ、云っちゃった。

羅生門しそうな僕君(やつがれくん)を何とか抑える。



「...貴様、何故僕の名を......う゛っ...」



苦しむ芥川の姿を見てもたっても居られなくなり、傍に置いてあった包帯を取った。

嗚呼、恐らく太宰さんのスパルタ教育の所為だろう。

否、所為、とは云っても、原作で芥川があそこまで強者に成ったのも、太宰さんのお蔭だろうが。



「包帯巻くから、動かないで」



「何故貴様にやられなければいけないのだっ....」



僕君の言葉は無視し、黙々と僕君の腕に包帯を巻いていく。

...うわあ、グ ロいな。



太宰さんもドSですなあ、と心底思う。



「僕は...太宰さんに......認めてもらいたいだけなのに.........何故...」



ふと、か細い僕君の声が聴こえた。



「___芥川、もっと自分に素直になったら?」



自分でも、何故こんな事を云っているのか分からなかった。

でも、言葉を止めようとはしなかった。



「貴様に...貴様に......僕の何が解ると云うのか...!!」




分からない。

考えてみれば、芥川の事はよく分からなかった。

私は、《文豪ストレイドッグス》と云うアニメから考察しただけであり、本人の心情が分かる訳ではない。



「___何も、分らないし、解らない」



言葉を続ける。

不思議なことに、言葉は勝手に口に出ていた。



「でも、恐らく私は、君を一番見てきた

君が何故太宰さんに見てもらいたいかなんて、それこそ理屈じゃ通じないのだろうね

だから、君は今、傷を負っている」



僕君は、私を睨み続けるが、見ていない振りをする。



「でも、若し、君が、誰にも認めてもらえなかったのなら____」



息を、深く吸う。

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文豪達のラッキー愛

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アルパカはむはむ(プロフ) - れたすさん» すいません、修正します! (2017年3月22日 20時) (レス) id: aa53b83762 (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - 苗字と名前がおなじになってますよ! (2017年3月22日 20時) (レス) id: c8875f112f (このIDを非表示/違反報告)
舞花 - オリエンス★さん» 誤字報告有難う御座います!よく間違えてしまうんですよね......(+_+)すいませんでした、修正します! (2017年2月26日 21時) (レス) id: be55d2a0f5 (このIDを非表示/違反報告)
オリエンス★ - あの、姐さんの名前ってこうようですよね?28ページの11行目、ルビがくれはになってますよ? (2017年2月26日 19時) (レス) id: 45aae5d70b (このIDを非表示/違反報告)
舞花 - 続編出来ました!皆様、沢山の評価、お気に入り有難う御座います。今後とも宜しくお願い致します! (2017年2月25日 22時) (レス) id: be55d2a0f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルパカはむはむ | 作成日時:2017年2月17日 19時

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