不器用な永瀬くん ~Ren.N~

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それから、永瀬と話して盛り上がってたら、
もう6時で。
時間の流れがあっという間に感じた。








…なんで、この前まで大嫌いだった相手と
こんなに笑ってるんだろうとか思ったし。









『そろそろ帰るか？』



「そうだね」



『遅いから送ってくわ』



「いやいいよ、まだそんな遅くないし」








割り勘にしようって言ったけど、永瀬は自分が誘ったからって、全部奢ってくれて。







お店から出て、薄暗くなった道を並んで歩く。









『女子がこんな時間に一人で帰るって
だいぶ危険やん』


「大丈夫だって」








意外と心配性なんだよね、永瀬って。
なんか怒られそうだけど…お母さんみたい。








『変わった物好きもおるし、俺が
安心できひんから、送ったるわ』



「は？わけわかんないんだけど。
でも本当にいいから」



『送る、もう決定やから』



「…うわー、自分勝手」








それに寒そうにしてるから、何度も断ったのに。
結局着いてくる永瀬。









ほんと変な人。









『やっぱり夜は冷えるな』



「だからいいって言ったじゃん」









永瀬なんか、手袋もマフラーも付けてないし。
寒いのなんか当たり前だ。








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