【ツイステ】赤の女王の片割れ【男主】

4.robbed ページ4

「金魚ちゃん何してるのー？」
「ゲ、フロイド！！離れてくれないか、ボクは今からセシルと食堂に向かうんだ！！」

お昼に2人で食堂まで歩いていると目の前にはいつの間にかフロイドがいた。
フロイドはリドルにお構いなく構うものの、リドルにその目が向くことは無い。

「ね、今日はオレらとご飯たべよーよー。」
「ボクはセシルと食べるって言っているだろう！？」

すると、フロイドは僕に向き直り、鋭い視線をおくる。

「金魚ちゃんは俺らと食べるから。」
「……あ、うん。ごめんね。」
「セシル！！！あ、ちょ、」

リドルの制止の声も聞かず、その場を駆け出す。
1年生の時からだ。
フロイドは僕のことを嫌う。
名前すらも呼ばれたことは無い。

リドルは愛されてるのに、僕は愛されてない。
そんな事実を突きつけられているようで嫌だった。
そんなこととうにわかっていると言うのに。

「おや、セシルさん。フロイドを見ませんでしたか？」
「ジェイド…？」

走っていると誰かにぶつかった。
見上げてみると先程の片割れ、ジェイドである。
彼らも僕らと同じく双子だ。

なのに、なんでこんなにも僕らと違うんだろう。

『羨ましい』

その言葉をぐっと堪える。

「ふ、フロイドなら、リドルと食べるって食堂に行ったよ。」
「そうですか。ありがとうございます。」

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